
「4LDKの平屋の間取りって、どんな感じになるのだろう?」
あなたは今、そう悩んでいるのではありませんか?
4LDKの平屋の間取りを考えたいけれども、事例が少なく何を参考にしたらよいのかがわからない。
そんなとき、いくつもの間取り事例を特徴別に確認することができたら、自分の希望する間取りをイメージしやすくなって嬉しいですよね。
その悩みにお応えします。
この記事では、20種の特徴別に4LDKの平屋の間取りをまとめてご紹介します。
しかも4LDKの平屋の間取りを紹介するだけではありません。
間取りを考える際に失敗を防ぐためのポイントも詳しく説明します。
記事を読めば、あなたのイメージする4LDKの平屋の間取りのレイアウトで何に気を付けなければいけないのかを、具体的に考えられるようになります。
記事を読み終えたときには、4LDKの平屋の間取りで押えるポイントもわかり、イメージが大きく広がることでしょう。
あなたが理想とする4LDKの平屋の間取りを考える際に、この記事を役立てていただけると何よりです。
目次
1.【特徴別】4LDKの平屋の間取り20選
ここでは様々な4LDKの平屋の間取りを紹介します。具体的な特徴のある20の間取りを集めました。
その中にあなたの参考になる間取りがありますので、今後の設計プランに活用しましょう。
①陽が良く当たる南玄関で来客の対応ができる間取り
出典:注文住宅の教科書
日差しが差し込む明るい玄関で客人をもてなせるように、玄関が南側に配置された間取りです。
プライバシーは守られるように、玄関からは他の部屋の中が見えないレイアウトになっています。
②玄関収納からLDKまでつなげて移動をしやすく工夫した間取り
出典:注文住宅の教科書
シューズクローゼットからクローゼット、LDKを複数の動線で移動できるような間取りになっています。
例えばクローゼットでコートを選んだ後に再度LDKに戻らず、シューズクローゼットで靴を選び、そのまま玄関へと行けるので動きの流れがスムーズです。
③平面形状をシンプルな正方形にしてLDKを真ん中に配置した間取り
出典:天美住建一級建築事務所
平面形状を正方形というシンプルな形にし、LDKを中心に各個室への移動がしやすくレイアウトされた間取りです。北部分の洋室は壁で仕切って2部屋にできます。
正方形の平面形状は、外壁面積を抑えることができコストカットにつながりやすくなるというメリットがあります。
④平面形状をL字型に折って通気を良くし、収納や家事動線を考えた間取り
出典:ジャストホーム
平面形状をL字型の凹凸を作って、通気や採光がしやすくなっている間取りです。北東側に水回りをまとめて家事動線が一カ所に集中しています。
部屋がすっきり片付くように、寝室には広いウォークインクローゼットを作ったところも特徴的です。
⑤ウッドデッキと平面の凹凸を利用して採光と通気を確保した間取り
出典:ミサワホーム
南側に凹型平面となるウッドデッキを設置し、広いLDKの奥まで採光ができるようになっている間取りです。
駐車スペースの北側には窓を作って南北の通気の流れが確保されているところも特徴です。
⑥ウッドデッキとコの字型に凹凸を付けた平面形状で採光と通気を確保した間取り
出典:平屋間取りナビ
凹型に家の中心にウッドデッキを配置していて、家の奥まで採光や通気が確保されている間取りです。
⑦共有スペースとプライベートルームを廊下でわけた間取り
廊下を境に、共有スペースのリビングと、プライベートルームとなっている各個室を離して配置した間取りです。
トイレや洗面所も離れたところに位置していて、各個室で落ち着いて過ごせるようにした工夫が見られます。
⑧北側にプライベートルームを、南側に共有スペースを配置した間取り
出典:ミサワホーム
個室は北側にまとめ、光が良く差し込む南側には共有スペースとなるLDKや客間となる和室を配置した間取りです。
収納を間に挟んだ点にも、プライバシーを確保する工夫が見られます。
⑨リビング内で、着替え、洗濯、洗濯干が完結できる間取り
リビングに脱衣所と浴室が集約されていて、家事動線がシンプルにまとまっています。
さらに、リビングにはウォークインクローゼット(収納)を付けたことで、室内がすっきり片付きやすい間取りになっています。
⑩散らかりがちなリビングを片付きやすくした間取り
出典:シアーズホーム
玄関から各3部屋にそれぞれ入れるようになっていて、帰宅後、荷物は自分の部屋に置いてからリビングに向かうように造られた間取りです。リビングと和室をつなげば、さらに広い空間になります。
⑪L字型のプランで採光を良くして、北側には水回りをまとめた間取り
出典:ミサワホーム
L字型のプランとすることで、和室やLDKの奥まで採光できるようになっている間取りです。
水回りは北側に集約してあります。
⑫キッチン奥に水回りをまとめ、玄関ホールの奥には坪庭がある間取り
出典:ミサワホーム
キッチンとその奥に水回りをまとめています。
坪庭で光を家の奥にまで採り込めるようにした間取りです。
⑬L字型平面の中心に配置したリビングに家族が集まりやすくした間取り
出典:くまもと平屋ナビ
リビングを中心に配置して、各プライベートルームはリビングから移動しやすくしている間取りです。
L字型のプランで家の奥まで光を採り込みやすくした特徴も見られます。
⑭子供の成長に合わせて変化する間取り
隣接した子供部屋は間仕切りを撤去して将来一つの部屋として使用することもできます。和室部分は開放することもできます。
水回りは一カ所にまとめてあるので家事作業を効率的に進めることができる間取りになっています。
⑮玄関ホールを境にして個室を離して配置した間取り
出典:ミサワホーム
玄関ホールを境に個室を離して配置することで、プライベートスペースを確保した間取りになっています。
LDK、和室、ウッドデッキがつながり、室内から外へと視界が広がる工夫も見られます。
⑯南北に広いLDKを作り、各部屋の採光や通気を確保した間取り
出典:くまもと平屋ナビ
LDKを南北に長く配置している間取りです。
南東の平面に凹凸を作って、部屋の奥まで採光と通気が確保できるようにした工夫も見られます。
生活感がつつ抜けにならないように、リビングを境にして、水回りとプライベートルームを分けているところも特徴的です。
⑰リビングと小屋裏収納をつなげた間取り
一階
小屋裏収納
勾配天井のあるリビングに小屋裏収納がつながっています。
外からの光を採りいれただけでなく小屋裏収納とのつながりも作ることで、より解放感のある室内を実現した間取りです。
⑱ダイニング部分を小上がりにしつつ、家族の団らんを妨げない間取り
リビングの隣には小上がりのダイニングを作り、仕切りにはルーバーを使用して、空間を完全には遮断しないようにしてあります。
LDKでの家族の団らんを妨げない工夫がみられる間取りになっています。
⑲勾配天井を活かしてリビングを開放的にした間取り
出典:ミサワホーム
片流れの勾配天井を活かしたことでリビングに解放感があります。
光を採りいれることもできるので、より広く明るく感じる室内を実現した間取りになっています。
⑳中庭、勾配天井、収納などをふんだんに活用した間取り
中庭と勾配天井で光をよく採り込めるようにしてあります。
玄関には土間収納を、各部屋には納戸やクローゼットをなど、収納を充実させてあります。
さまざまな工夫で、平屋の間取りで陥りがちな失敗を防いでいる間取りになっています。
2.平屋の間取りで失敗を防ぐポイントは5つ
4LDKの平屋を建てるときに、間取りの失敗を防ぐポイントが5つあります。
これらを考慮しておくことで、1フロアで生活ができる平屋の良さを最大限に活かす4LDKの住宅が実現しますので、間取りを考える際にぜひ活用してください。
2-1.家の奥まで光を採り込めるようにする
家の奥まで光が届くような間取りを意識しましょう。
4LDKの平屋となると、延床面積30坪以上はある広い面積が十分想定されます。
その広さに対応して光を採り込める間取りを考えないと、部屋の奥まで日が差すことのない平屋になってしまいがちです。
例えば2階建て住宅の場合、周囲の建築物の影響を受けにくい2階の部屋は日光が入りやすいですが、1階は周囲の建築物が障害となり日当たりの悪い部屋も出てきます。
1階の方が周囲の影響を受けやすい状況は避けられないので、4LDKの平屋という広い間取りではますます採光をする工夫が求められます。
採光のために有効な工夫は次の4点です。
- 平面形状に凹凸をつけてL字型やコの字型の家にする
- 中庭を採り入れる
- 大きな窓や、高窓、天窓を活用する
- 勾配天井にし、開口部を大きくする
ただし、採光のためだけに窓を大きくしすぎると、部屋によっては外から生活空間が見えてしまうというプライバシー確保の問題が発生します。
採光も踏まえた間取りを考えるときには、ブラインドやカーテンを活用するなどしてプライバシーの確保もできるように工夫をしましょう。
2-2.窓や通気口などの風の通り道は南北に作る
風の通りをよくするための開口部は基本的に南北に取りましょう。
日本の場合、風は主に南北方向に吹くことが多いので、その自然の風を通気に活かすためです。
東西に開口部を設けても風は通りますが、南北の開口部に比べて通気性は劣りがちです。
室内を自然の風が吹き抜ける快適さも、南北の開口部のようにはいきません。
平屋は2階建てのように、上のフロアで通気を確保するということができません。
4LDKという部屋数の多い間取りは壁の枚数も多いので、壁で風の流れを遮らないようにすることも重要です。
間取りを考えるときには、南北に風の通り道を作ることを意識しましょう。
2-3.家事動線をシンプルにまとめる
掃除や洗濯、料理などの家事動線をシンプルにまとめましょう。
家事作業の際に移動距離が少ない間取りは、無駄な動きがなく手早く作業を進めることができるので効率が上がります。
家事動線をシンプルにまとめるためには、次の2つを意識しましょう。
- 水回りはできるだけ一カ所にまとめる
水回り設備の配置は一カ所にまとめましょう。
例えば、バスルームと洗濯機が離れた所にあると、脱衣室で脱いだ服を、離れた場所の洗濯機にまで持って行くという作業が手間になります。
近くにあれば、脱衣を洗濯機に入れるという作業はスムーズに運べます。
掃除の観点から見ても、水回りが離れた場所にあると、洗い物をしたり濡れた用具を持ち歩いたりするときの掃除動線に無駄な移動が生じます。
近くにまとまっていると、トイレを掃除した雑巾をすぐに洗面台で洗えるなど、掃除の作業効率が上がります。
【補足】
水回りを1ヶ所にまとめると、設備配管も集約され工事費を安く抑えられるというメリットも生まれます。
- 水回りには収納や作業スペースを合せて作る
水回り付近には収納や作業スペースを設置しましょう。
例えばキッチンにはパントリーを設置する、洗濯置き場付近に部屋干しスペースを確保する等、家事作業に必要な収納や作業スペースを置くことで、動線がシンプルにまとまります。
できるだけ一カ所、又は1本の動線で作業を終えられる間取りが、動きやすい間取りと言えます。
2-4.家族間にもプライベートスペースを確保する
個室や寝室などのプライベートスペースと共有スペースの配置関係に注意しましょう。
生活を共にする家族でも、メリハリのある時間を過ごすにはプライベートな空間が大切だからです。
プライベートな空間を確保するには、次の2点を意識してください。
- リビングと個室を近づけない
共有スペースとなるリビングと個室を近づけすぎないようにしましょう。
例えばリビングと子供部屋が隣り合っていたら、移動しやすいことを口実に、子供は自分の荷物やおもちゃを子供部屋にもリビングにも置いてしまうでしょう。
そうなると子供の物が、リビングにも子供部屋にも整理整頓されない状態で置かれることになります。これでは部屋を作った意味がありません。
リビングと寝室の配置関係も近づけすぎない方がいいです。
子供部屋の例と同様に、すぐに移動できる便利さが、リビングに置くものと寝室に置くものの区別をつけにくくさせかねません。
子供がいると寝室にも子供が入りやすい状態になるので、結局、寝室も共有スペースとなってしまい、共有スペースとプライベートスペースのメリハリがなくなってしまいます。
・トイレや洗面所と個室を近づけない
トイレや洗面所も共有スペースです。これらの共有スペースと個室を近づけすぎないようにしましょう。
例えば夫婦の寝室とトイレが隣り合っていたら、家族がトイレに出入りするたびに物音が気になり、夫婦で落ち着いて過ごすこともできません。
洗面所と子供部屋が近すぎることも避けた方が良いです。
家族が頻繁に出入りする洗面所の物音が子供部屋にも聞こえると、睡眠や勉強などの時間を妨げることにもなりかねません。
とは言え、平屋はスペースが限られているので、すべての共有スペースと個室を離して配置することは困難です。
その場合は部屋の入り口を離して、個々人のプライベート空間を落ち着いて過ごせるようにしましょう。
2-5.収納を活用する
収納は生活動線を考えて、使いやすい動線の上に作るようにしましょう。
使いにくい位置にあったり、ここに設置しておいてほしいという場所に収納がなかったりということがあっては、日々の生活でストレスになってしまいます。
例えば、収納を次のように工夫して活用することができますので、間取りを考える際の参考にしてください。
・リビング収納を採りいれる
家族共有の収納をリビング脇に配置します。
これによって、家族がよく使用するものをすぐに片付けることができるので、部屋の中はすっきりまとまります。使いたいときもすぐに取り出せるので便利です。
リビング収納の例
・ダウンフロアリビングを作る
広いフロアを一段下げてダウンフロアにして段差部分に収納を作ります。これによって、床のデッドスペースを有効に活かすことができます。
ダウンフロアリビングの例
出典:重量木骨の家
・小屋裏やロフトを利用する
頻繁に使用するものでなければ、小屋裏やロフトに収納をするという方法も良いでしょう。
・広い収納にはコンセントを作る
比較的広い収納スペースにはコンセントを一緒につけておくと、後々そこに照明を付けたり、電気製品の充電場所として使うこともできるので便利です。
まとめ
4LDKの平屋の間取りを考える上で重要なことは、採光と通気がよく、プライバシーを確保していることです。
これらの条件を満たすために、壁の位置や窓の大きさ、外壁の凹凸などで工夫をしましょう。
シンプルな家事動線で作業ができるレイアウトも大事です。
水回りや収納の位置を考えて、日々の作業にストレスのない配置を意識してください。
生活動線が1フロアで完結する平屋は、うまく動線や収納が確保されていればとても過ごしやすい住宅になります。
今回の記事が、あなたが納得のいく4LDKの平屋の間取りを考えるために活用していただけることを願っています。
▼次にぜひお読みいただきたい記事です!▼ 関連記事
関連記事 関連記事
コメント