ウィズコロナ時代の家づくり 3つの工夫とステイホームを楽しむコツ

コロナ生活

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で、これからの家づくりをどう工夫していけばよいのだろう。

そんなふうにお悩みではないでしょうか。感染拡大による外出自粛、ステイホームによって私達の生活は大きく変わらざるを得ませんでした。

いきなりのテレワーク要請に戸惑われた方が多かったと思います。

政府からも「新しい生活様式」の実践を求められるこれからの時代、ウイルスへの感染防止やテレワーク対策について家づくりにも活かしたいですね。

この記事では「ウィズ コロナ」「アフターコロナ」時代の家づくりについてお伝えします。

コロナ時代の家づくりはどんな工夫をすればよいのかがわかります。

また、家づくりの工夫だけではなく、生活する上でのヒントも書いています。

この記事を読むことで、あなたが安心してコロナ時代の家づくりを進められることを願っています。

1.感染症対策で変わる住宅づくり

ステイホーム

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防ぐために求められた「ステイホーム」によって、働き方や暮らし方は大きく変化しました。

 第2第3の感染拡大の波が発生することも考えられ、治療薬やワクチンの開発にはもう少し時間がかかりそうですから、終息に向かっているようではあってもすぐに元の生活・社会に戻れるわけではないようです。

 加えて、新型コロナウイルスとは別の「新たな感染症」が発生する可能性も否定できません。

 つまりは、再び「ステイホーム」を強いられる可能性は大いに残るということ。

 大地震や大型台風などの大規模災害に備えた「まちづくり」や「住まいづくり」が求められるのと同様に、これからは感染症に対する備えも考えておく必要があるでしょう。

 そこでこの記事では、感染症防止対策として「ステイホーム」を実行しながら、できるだけストレスのない快適な暮らしを維持できる住宅とはどんなものか、そのポイントを整理してみます。

2.工夫のポイント1〜玄関周り〜

2-1.玄関近くに洗面所

洗面台

 感染予防の最も基本的な対策は、手洗いやうがいの慣行です。

 外出から戻った時に素早く手洗いやうがいができるよう、玄関やそのすぐ近くに洗面台を設けることが効果的でしょう。こうしておけば、リビングやキッチンにウイルスを持ち込むことを防げそうです。

 ただ、多くのマンションでは、玄関が狭くて小さな洗面台といえども設置が難しいかも知れません。

しかし、玄関からリビングへ至る廊下の途中に洗面所への入り口があるという平面構成が多く見られます。(下図参照)

マンション間取り

こうした間取りであれば、玄関に洗面台を設けるのと同様に、帰宅後にリビングへ入る前に手洗いを済ませることができます。さらには、「帰宅後すぐにシャワー&着替え」ということも可能です。

 加えて、家族以外の来客にも手洗いやうがいをしてもらうべきです。

洗面所に隠せる収納を増やすなどして片付けやすくして「来客にも使ってもらいやすい洗面所」となれば、よりストレスを少なくできそうです。

2-2.玄関収納の充実

玄関収納

 外出時に着用するコートや上着などを掛けられるスペースが玄関にあれば、ウイルスを室内に持ち込む可能性を減らすことにつながりそうです。

また、外出時に使用するマスクの保管場所や使い捨てるマスクのゴミ箱も玄関に用意しておくと、より安心です。

 さらに、住戸内に入る前に着衣をはたいて埃を落とすことも効果があるかも知れません。玄関先のポーチなど、そのような行為を行えるスペースを用意したいところです。

  こうした玄関周りの収納充実やちょっとしたゆとりのスペースを用意することは、感染防止の意味だけではなく日常生活の利便にも大いに役立つものですし、花粉症対策としても極めて有効なものと言えます。

玄関コート掛け

 また、「ステイホーム」の経験を通じて、宅配や通販の利用頻度が高くなった方が少なくはないでしょう。

と同時に、荷物の受け渡しの際の感染リスクが気になる方も多いはず。宅配ボックスの活用が、大いに効果がありそうです。

  宅配ボックスの設置は配送員の方々の負担を軽減することにも貢献します。これからますます宅配利用が増えることが確実で、今後の玄関廻りの必須アイテムといっても過言ではありません。

宅配ボックス付きの玄関

3.工夫のポイント2〜テレワークに対応したスペースづくり

 「ステイホーム」の呼びかけによって通勤や通学の様相が大きく変化し、テレワークの導入が進みました。

 在宅勤務や在宅学習などを快適に実現するには、相応の通信環境や機器類といった設備に加えて、相応の「スペース」が必要となります。

3-1.通信環境や通信機器

日本のネットワーク

 通信環境や機器類については、すでに普及が進んでいる光回線によるインターネット環境が基本となるでしょう。

仕事や教育、趣味の活動など、同時に複数の通信端末が音声付動画を相互にやり取りすることになるでしょうから、これまでの家庭生活で想定していたものと比べて格段に多い通信量になるはずです。

これをきっかけに「5G通信」も加速度的に普及していく可能性があります。

各住戸の持つ回線設備だけでなく都市内に設けられている幹線網や通信基地の充実も課題になるレベルでしょうから、各種の通信会社からどのようなサービスが提供されるのか注意しておくのが良いでしょう。

3-2.在宅勤務や在宅学習に備える「スペース」

テレワークをする母親

 在宅勤務、在宅学習そして趣味や余暇の活動にしろ、テレワークで行うためには「パソコンやタブレットなど通信機器に向かう場所」が必要となります。

 ダイニングテーブルに向かって行うことも不可能ではありませんが、仕事でオンライン会議を行っている後ろで掃除機を使うのは少々気が引けますし、家族が居る中で「仕事の顔」をするのには抵抗があるかもしれません。

 書斎などの個室があればベストでしょうが、個室が用意できない場合は、家具配置を工夫してリビングの一角を書斎コーナーとすることが考えられます。

あるいは、ウォークインクローゼットの一部などでも、通信端末を使えるミニテーブルを用意すれば、家族(特に子供)の気配を気にせずオンライン会議に臨めるスペースが手にはいるかもしれません。

テレワークコーナー

 仕事だけでなく、家族全員がオンラインによる様々な外部交流を行う可能性があるので、それぞれに応じたスペースを考えておく必要もあります。

特に子供のオンライン授業については、生活音が邪魔にならず、集中力が維持できるようなスペースが望まれるでしょう。

仕事と同様に、個室を用意できれば理想的ですが、簡易的な間仕切りによる「ブース」で対応することも考えられます。

4.工夫のポイント3〜台所まわり〜

家族みんなでキッチンで手を洗っている

 家族揃って自宅で過ごす時間が長くなると、必然的に家族揃って自宅で食事する機会が増えます。

それは、調理する回数も調理する量も増えるということ。

ストックすべき食材の種類や量も増やさなくてはなりませんし、使用する食器の数も増えますから洗い物の手間も増えます。さらには、排出されるゴミの量も増えます。

 こうした状況に応じて、台所回りの充実が望まれます。

 一回り大きな鍋を用意するなど調理器具の充実、下ごしらえの量や手間の増加を睨んだ流し台回りの使い方の工夫などが手始めでしょう。

さらには、子供をはじめとして家族と一緒に調理する機会を増やすことも考えられ、単なる調理の場から家族交流の場にもなるようゆとりのある台所スペースとすることが大切になりそうです。

そのためにも、パントリーの重要性を見直すべきです。食材ストックの増加に応じるとともに、台所スペースにゆとりを持たせるための予備スペースとしての役割が担えるからです。

パントリー

 また、調理だけでなく、家族揃って食事を楽しむことができるよう食事そのものや食卓回りの工夫ももちろん大切。

食事を囲んで家族が交流するのは「家族の団らん」の原点です。

毎日を快適に過ごすためには、食事の準備から後片付けまでを家族みんなで楽しむことが極めて大事だと言えます。

5.ステイホームでも息が詰まらないコツ

 「ステイホーム」による最大の生活変化は、自宅で家族揃って過ごす時間が圧倒的に増えること、

それに余暇や趣味の活動、気分転換など外出して行っていた行為ができなくなることです。

5-1.余暇や趣味、気分転換

ハンモック

 常時ならそれぞれの活動に適した施設に出かけて行えますが、「ステイホーム」では自宅内でなんとかするしかありません。

短期間であれば活動そのものを我慢することもできるでしょうが、それには限度があります。特に子供にとっては辛いものです。

 スポーツジムに出かけず自宅内でもそこそこの運動ができる、お稽古事をリモートで楽しめるなど、趣味や余暇を楽しむためのスペースや設えが求められます。

専用のスペースを確保できれば理想的ですが、広さには限りがありますから、一時的に家具を移動したり、普段は片付けている簡易的な器具をセットしたりといった工夫が必要となるはずです。

 デスクに向かって行う趣味など「インドア系の趣味」だけでなく、運動や移動を伴うなど「アウトドア系の趣味」についても、諦めずに工夫することが大事です。

室内やベランダにテントを張ってキャンプ気分を味わう、室内にハンモックを吊ってくつろぐ、リビングの壁にクライミングホールドを打ち込んでボルダリング気分を味わうなど、アイデア次第で様々な工夫ができそうです。

ボルダリング

 世界中が同じ課題を抱えていますから、ネット検索などで情報を集めて、それぞれの家庭の状況に応じて柔軟に試してみるのが良いでしょう。

その試行錯誤のプロセスそのものも楽しんでしまうべきです。

5-2.「家族一緒」をより充実させるコツ

家族の食事

 従来なら、家族揃って自宅で過ごすというのは夜か休日に限ったことだったかも知れません。

「ステイホーム」では平日の昼間、それも毎日、家族が揃って自宅に留まることになります。

 家族揃って楽しむ「何か」を見出すことが大切です。子供との遊戯やゲーム、揃って体操したり、音楽合奏を楽しむ、あるいは映画鑑賞や音楽鑑賞を楽しむ、などなど様々。

こうした試みで重要な点は、何かイベント的な行為を行う前に、家族の間で「会話を楽しむ」ことからスタートすることです。

 ダイニングやリビングは、食事や寛ぎのための空間であるとともに、家族が会話を楽しむために在るものです。

逆に言うと、会話を楽しむことを容易にするために、ゲームや体操などの行為を家族揃ってやってみるのです。

独りになる

 一方、ヒトというのは時には独りになりたいものでもあります。「ステイホーム」で家族全員が自宅に留まっている時も、それは変わりません。

独りになりたい時には個室が大いに役立ちますが、家族全員分の個室を用意することができるとは限りません。

 場合によっては、「トイレに篭る、押入れに入ってしまう。篭れるように携帯音楽プレーヤーを持ち込んでしまう」といった対応でも良いのではないでしょうか。

重要なのは、そういう時間があり得ることを、家族それぞれがお互いに認め合えることでしょう。それが「個人のプライバシー」の基本的要素です。

 家族それぞれのプライバシーを大切にするからこそ、家族が揃って過ごす時間や会話が闊達で楽しいものになります。

ダイニングやリビング、個室など住宅内の空間の使い方や意味を再認識するチャンスです。

5-3.「外気」や「日光」を楽しむ

バルコニーで朝食

 ずっと自宅に留まる必要があるからといって、ずっと室内に閉じこもっていては健康上も精神衛生上も望ましくはないでしょう。

バルコニーや庭など、自宅で手にはいる「外部空間」を積極的に活用し、「外気」や「日光」を浴びる工夫をすることが大切です。

 庭付き1戸建てならともかく、マンション住まいでは難しいなどと諦めないこと。十分な広さのないバルコニーであっても、椅子を1つ外に出して座ってお茶を飲むだけでも、室内とは異なる感覚を得られるものです。

椅子を出すスペースも難しいのであれば、手すりにもたれて立ったままのコーヒーだって悪くはないでしょう。

それも難しければ、外部に面した窓をすべて開け放って室内に光や風を取り込むだけでも、ずいぶんと開放的な気持ちになれるものです。

バルコニーのコーヒー

 庭先やバルコニーなどにある程度の広さがあるのなら、「屋外で食事」や「テントを張る」といった模擬キャンプも考えられます。子供たちにとっては、格別の楽しい時間になるに違いありません。

5-4.換気について:風通しの良い住まいのススメ

窓からの換気

 感染防止対策のおいて避けるべきもののひとつは「密閉空間」でした。

 住宅において望ましい性能のひとつとして「高気密高断熱」が挙げられ、冷暖房効率を上げることに大きな効果があります。

ところが、住宅において主流の冷暖房設備は、換気機能を伴わないものがほとんどです。

ということは、きちんと換気することを意識していないと、気密性の高い空間の中で内部の空気を温めたり冷やしたりしているだけの「密閉空間」となってしまいます。

 感染防止の観点からは、これは避けるべき状況です。定期的に、できれば頻繁に換気を行うことが望まれます。

 換気設備を利用する場合には、空調効率を考慮すると、全熱交換器(商品名なら「ロスナイ」など)の設置が望まれます。加えて、エアコンや換気設備にヘパフィルターを装備することも考えられます。

また、医療用ヘパフィルターと全く同じではないものの、高性能なヘパフィルターが民生用として用意されています

へパフィルターのイメージ

 あるいは、冷暖房効率の観点からは不利と言えるものの、もっとも基本的な方法は窓を開けて外気を取り込むことです。

向かい合う2つの窓を開けるなどして風通しを良くすれば、わずかな時間で住宅内の空気を入れ替えることが可能です。

開閉可能なトップライトは、採光だけでなく風通しの上でも極めて有効

「風通しの良い家」というのは、感染防止云々以前に、快適な住まいの基本事項です。

6.まとめ

アフターコロナ

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が再び発生することや、まったく新たな未知の感染症の発生など、可能性としては否定できないため、感染防止対策を意識した住まいづくりや暮らし方が求められます。

 この記事では、「ステイホーム」や「ウィズコロナ」に備える住まいづくりのポイントとして、

1.玄関に設置する洗面台や玄関収納の拡充
2.通信環境だけなく狭さを克服してスペースを整える工夫。
3.自宅で家族揃って過ごすことを楽しむための工夫
4.「風通し」に配慮した住まいとすること

などを挙げて、それぞれついて簡単な説明をしました。

これから先も不安が消えさない日々が予想されますが、少しでも「楽しい毎日」を増すために役立てば幸いです。

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