
「ローコスト住宅って、いくらぐらいで建つんだろう?」
マイホームを建てたいけど予算の範囲内で建つかなと気になりますよね。
実際にかかる金額がわかり、どのような家が建つのかイメージできれば、積極的に検討するかどうかの判断もできますね。
この記事では、ローコスト住宅の価格を説明し、実際に建っているローコスト住宅を6件ご紹介します。
どのくらいの価格で、どのようなローコスト住宅が建つのか、イメージがつかめると思います。
さらに、ローコスト住宅を検討する際の注意点にもふれますので、結局は高くついたということにならないためにも是非理解しておきましょう。
ローコストで素敵なマイホーム実現のために、この記事がお役に立てば光栄です。
1.ローコスト住宅の価格
ローコスト住宅とは、ここでは次のように定義することにします。
広さが35坪程度で、価格が1,000万円台
坪単価が、20万円台~40万円台前半くらい
出典:ライフルホームズ
価格には土地価格は含まれません。
坪単価とは、家の建築工事費を床面積(各階の床面積を合計)で割ったものです。
大手ハウスメーカーの坪単価は70万円以上であることを考えると、ローコスト住宅の坪単価はかなり安価です。
たとえば、坪単価40万円として、建てたい家の延床面積が30坪(約99㎡)であれば、家の本体価格は次のようになります。
40万円/坪×30坪=1200万円
<そのほかにかかる費用を理解しておこう>
住宅の建築工事費は通常、本体工事費のみをいうことが多く、実際にはそれに付帯工事費・諸経費・オプション費用がかかります。
オプション費用は任意なので別として、付帯工事費と諸経費で本体価格の3割増しぐらいの費用がかかります。
付帯工事とは、地盤改良工事・電気ガス水道引き込み工事・外溝工事・造園工事などです。
諸経費とは、建築確認・検査費用・登記費用・住宅ローン手数料・火災保険・引越費用などです。
本体価格に何が含まれているかはハウスメーカーや工務店ごとに違いますので、見積もりを依頼するときには、付帯工事費や諸経費を含めて総額でだいたいいくらになるか確認するようにしてください。
工事費用についての詳細は▼こちらの記事▼に詳しく解説しています
関連記事さらに坪単価については▼こちらの記事▼に詳しいので参考にしてください
関連記事2.ローコスト住宅の実例6例
実際に建てられているローコスト住宅の参考例を6例ご紹介いたします。
それぞれに特徴がありますので、是非ご参考になさってください。
2-1.自然素材の家(本体価格1,350万円)
1階
2階
岐阜県にある工務店の建てた注文住宅です。
床は無垢のパイン材、壁は天然壁紙のクロスを使用していて、自然素材の“心地よさ”が感じられます。
広いウッドデッキに繋がるLDKには、吹抜けもあり開放感がいっぱいです。
概要
- 本体価格:1,350万円
- 延床面積:97.70㎡(約30坪)
- 坪単価:46万円
- 工務店:匠建ワークス
出典:匠建ワークス施行実績
2-2.ウッドデッキのある平屋の家(本体価格1,452万円)
千葉県の工務店が建てたバリアフリーの注文住宅です。
シックな青緑色の外壁がおしゃれな平屋。床にはひのき、天井には杉を使用しています。
玄関から続く広いウッドデッキは、自然を感じながら暮らす、もう1つのリビングのようです。
概要
- 本体価格:1,452万円
- 延床面積:109.29㎡(約33坪)
- 坪単価:44万円
- 工務店:よしこホーム
出典:不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)
2-3.サーファーの住む家(本体価格1,368万円)
1階
2階
千葉県の工務店の建てた規格住宅です。
※規格住宅とは、自由に間取り等を決める注文住宅と異なり、既成のプランから選んで希望によりオプションを加えるものです。
サーフィン好きの夫婦が海の近くに建てました。玄関の横にボードやウェットスーツを置ける土間収納を儲け、さらにそこから浴室まで直行できるよう、オプションでカスタマイズされています。
室内は床にナラ材を使用し、折り上げ天井にシーリングファンを付け、ナチュラルで開放的な雰囲気です。
概要
- 本体価格:1,368万円
- 延床面積:102.68㎡(約31坪)
- 坪単価:45万円
- 工務店:日立アーバンインベストメント クレアカーサ 商品名:Mine+DESIGN
出典:不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)
2-4.広い土間空間のあるアウトドア派の家(本体価格1,296万円)
1階
2階
玉県の工務店が建てた規格住宅です。
LDKがスキップフロアになっており、間仕切りがなくても空間が分離されます。キッチンから広く見渡せて、家族の様子がわかるようになっています。
玄関とは別に靴で直接出入りできる大型の土間空間があり、大切な自転車の保管・メンテナンスなど趣味の部屋にも使えて便利です。
概要
- 本体価格:1,296万円
- 延床面積:105.98㎡(約32坪)
- 坪単価:41万円
- 工務店:日立アーバンインベストメント 商品名:HYVA AND STYLE
出典:不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)
2-5.施主がスマホでVRを見ながら設計した家(本体価格1,048万円)
※VR=ヴァーチャルリアリティ
1階
2階
ハウスメーカーの建てた家です。このハウスメーカーのホームページでは、プランを選びオプションを選択してVRで見ることができます。
この家は、共働きの夫婦が互いのスマホでVRを見ながら、表示される見積額を比較したりしてプランを決めたそうです。
外部には耐久性に優れた外装材を仕様し、耐震性にも配慮しています。
和室ユニットを増設した広いLDKが特徴です。光や風が緩やかに通り抜ける設計になっています。
概要
- 本体価格:1,048万円
- 延床面積:113.46㎡(約34坪)
- 坪単価:31万円
- ハウスメーカー:ジブンハウス
出典:不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)
2-6.ペットのことを考えた家(1,576万円)
1階
2階
ハウスメーカーの建てた家です。
愛猫たちが走り回れるよう、2階廊下の吹き抜けにキャットウォークを設置しました。ドアはくぐり戸付きで、玄関やLDKにはニオイを軽減する壁材をしようしています。
必要な場所ごとに収納を設け、室内物干しを設置するなど、家事動線にも気を配っています。
概要
- 本体価格:1,576万円
- 延床面積:140.19㎡(約42坪)
- 坪単価:38万円
- ハウスメーカー:広島建設-セナリオハウス-
出典:不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)
3. ローコスト住宅を検討する際の注意点
ローコスト住宅を検討する際、表向きの安さだけに目を奪われてしまい、後で多くの費用が発生してローコストでなくなるのを避けるため、以下の点に注意しましょう。
3-1.1社だけの見積もりで建てない
素敵なローコスト住宅を見つけたとしても、1社だけの見積もりで建てるのはやめましょう。
予算と希望を提示していくつかの工務店やハウスメーカーでおすすめプランを出してもらうと、さらに理想的な家が見つかるかもしれません。
また、プランを比較するうちに、それまで気付かなかった欠点に気付くこともあります。
たとえば、最初のプランは、間取りや外観はよかったが耐震性やアフターサービスが悪い、などです。
外観・間取り・設備など目に見える部分に気を取られてしまいがちですが、目に見えない部分も大切です。
3-2.支払い総額を把握する
工務店やハウスメーカーが本体価格を提示している場合、本体価格以外にかかる費用と、およその支払い総額を確認しましょう。
本体価格が何を含んでいるのかは、建築会社ごとに異なるからです。
たとえば、照明を含んでいる場合もあれば含んでいない場合もあります。
カーテンレールがオプションとなる場合もあります。逆に、付帯工事費まですべてコミコミという場合もあります。
実際に建ってみたら、本体価格以外の費用が高くてローコスト住宅ではなかったということにならないよう注意してくださいね。
3-3.耐震性・耐火性・耐風性がしっかりしているか確認する
耐震性・耐火性・耐風性について、どのように確保されているか建築会社に聞きましょう。
ローコスト住宅で建てるとしても、この3点がしっかりしていないと、安心して住むことができません。
また、後で補強するには追加費用がかかります。
1つ1つ納得いくまで質問し、不足していると感じる場合には安易に妥協しないことです。
工務店の選び方について▼こちらの記事▼に詳しいので是非参考にしてみてください
関連記事3-4.断熱性・遮音性・換気システムを確かめる
断熱性・遮音性・換気システムについてもよく確認してください。
断熱性・遮音性・換気システムが悪いと、快適に暮らすことができません。
同等の仕様のモデルハウスがあれば、実際に行って、2階で歩く音が1階に響かないかなど試してみてください。
工事現場に訪れ、実物を見ながら壁の断熱材の説明を受けるのもよいでしょう。窓の品質にも注意しましょう。
また、カビや結露を避けるため、外の新鮮な空気を取り入れ、室内の空気を排出する換気システムが必要です。
その際、冷暖房でコントロールした室温を逃がさない仕組みになっていないと光熱費が高くつくので、確かめておきましょう。
3-5.設備が標準仕様かオプションか知っておく
モデルハウスやカタログで使用されている設備が、標準仕様なのかオプションなのかも確認しましょう。
あるいは、この中でオプションのものがあれば教えてくださいとあらかじめ言っておくのもよいです。
後で標準仕様が劣っていることに気付き、オプションに変更していると、費用がどんどん増えてローコスト住宅といえなくなるからです。
キッチン・お風呂・トイレ・壁紙その他、すべての設備につき標準仕様とオプションを明確にして、どちらにするのか決めてから価格を計算してもらいましょう。
3-6.アフターフォローを明確にしておく
アフターフォローの内容についても明確にしましょう。
単に○年保証といっても、無料で修理してくれる期間なのか、定期的に検査とメンテナンスをすれば保証するということなのか、建築会社ごとにさまざまだからです。
たとえば、建築後1年以内に建て付け(戸や障子など建具の納まり具合)が悪くなることがよくありますが、このような場合、無料で修理してもらえるのか確かめましょう。
アフターフォローがしっかりしていないと、どんどん追加費用が発生するので、アフターフォローのしっかりした建築会社を選んでください。
3-7.建築会社に確認した事項は書面にしておく
建築会社に確認した事項は、確認書のような書面にしておきましょう。
ローコスト住宅は安いことが売りですが、含まれていると思った設備が含まれていなかったり、思った仕様と違ってやり直したりすると、かえって高くつきます。
追加費用を払わなくても自分の希望の家が建つことを、しっかり確認してから契約すべきです。
そして、その内容については証拠を残しておく必要があります。
他社と比較検討している段階であれば、建築会社も積極的に確認書作成に協力してくれるはずですので、この段階でいろいろ明確にしておきましょう。
まとめ
一般に、ローコスト住宅とは、広さが35坪程度で価格が1,000万円台、坪単価が20万円台~40万円台前半くらいの家をいいます。
しかし、家を建てたときに支払う総額は、本体価格(坪単価×延床面積)に、付帯工事費・諸経費・オプション費用を加えた金額です。
付帯工事費と諸経費を加えると、本体価格の3割増し程度になることを理解しておきましょう。
また、ローコスト住宅を検討する際には以下の7点に注意してください。
①1社だけの見積もりで建てない
②支払い総額を把握する
③耐震性・耐火性・耐風性がしっかりしているか確認する
④断熱性・遮音性・換気システムを確かめる
⑤設備が標準仕様かオプションか知っておく
⑥アフターフォローを明確にしておく
⑦建築会社に確認した事項は書面にしておく
これでもうローコスト住宅の価格がわかり、実物のイメージもつかめ、注意点もわかったので、積極的に建築を検討できますね。
どうぞこの記事を参考にして、ローコストでありながら安全快適で希望にかなう素敵な家を建ててください。
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