注文住宅の総費用は3500万円!?知っておきたい工事の内訳と費用を抑える4つの方法

軸組み

「注文住宅を建てるのが夢だけど、どれくらい費用がかかるものなの?」 という疑問をお持ちの方はとても多いはず。

住まいへの希望を存分に盛り込んで、思い通りの家づくりが可能になるのが注文住宅ですが、だからこそ、その費用は膨大に膨らんでしまうのではないかと恐れを抱いてしまっていませんか。

注文住宅を建てるための費用の内訳は様々ですが、中でも建築工事費は飛び抜けて大きな額のお金を使うことになるのですから、すごく気になりますよね。

この記事では、注文住宅を建てるために必要となる費用について、その相場価格や費用の内訳を詳しく説明しています。

加えて、無駄な出費を抑えるための具体的な注意点も紹介しています。

これらを知っておけば、注文住宅を建てるための費用についての不安の解消に役立つはずですし、予算の全体像を把握しやすくなり、思わぬ追加の出費で痛い思いをする恐れも少なくなるはずです。

無駄な出費をしっかり抑えて、限られた予算を有効に使い、理想の家づくりを目指しましょう。

1.注文住宅を建てるための費用(総費用)の相場

注文住宅を建てたいと思っている方にとって、一体どのくらいの費用が必要となるのかが一番気になることではないでしょうか。

注文住宅を建てるためには、建築工事費をはじめとして様々な費用が必要となります。それらすべてを含めて合計したものを「総費用」と呼ぶことにします。

総費用(注文住宅を建てるために必要となる費用のすべて)について、ざっくりとした目安であっても目標額が把握できていると、自己資金、住宅ローン、親族からの資金援助など資金繰りの検討が格段に具体的なものとなるはずです。

便利なネット検索を試みると、2000万円台で注文住宅を実現した例もあれば5000万円以上を要した例まで様々な事例や情報を手にすることができます。

建設地が何処か、規模はどのくらいか、グレードはどの程度なのかなど、様々な状況や内容によって注文住宅の費用には差が生じるというのは容易に想像できますが、2倍3倍と費用が異なるのではご自身の場合に参考とすべき情報がどれなのか迷ってしまいます。

また、こうした事例で示す費用が「総費用」なのか、それとも他にも出費を伴うものなのか、それはどのくらいの出費なのかといったことが分からないと、参考にしたくても十分ではありません。

そこで、まず「根拠が明確で、個々の事情に左右されない平均的な数値」を把握しておきましょう。

住宅金融支援機構がまとめた資料によると、2017年度の「注文住宅の建設費」の全国平均は3,353.5万円でした。前年2016年度の3,308.2万円より45万円ほど上昇しています。

参考:2017年度 フラット35利用者調査

このデータは、住宅金融支援機構に提出されたFLAT35の借入申込書から集計されたもので、全国で建てられた注文住宅の全てを網羅した資料ではありませんが、概ねの目安を知る上では十分に参考になる資料と言えます。

ただし、「注文住宅の建設費」という費目で集計されてはいても、FLAT35が独自に定義する「建設費」であり融資対象となる費用だけをまとめたものなので、注文住宅を建てる際に発生する費用の全てを合計したものではありません。

この「建設費の全国平均は3,353.5万円」というデータを元に、これに含まれていないその他の費用を加味すると、総費用の全国平均は約3,500万円程度と推測されます。

もう少し詳しく見てみましょう。

この資料(FLAT35利用者調査)は融資区分別(建て方別)に集計されていいますが、この中から注文住宅を建てようとする際に参考になる数値として「建物新築資金(注文住宅)」を利用した方についての主要指標を抜粋して表1に示しました。

建設費(万円)
首都圏 3,627.0
近畿圏 3,408.1
東海圏 3,437.2
その他 3,193.0
全国平均 3,353.5
住宅面積(平米)
首都圏 127.0
近畿圏 126.9
東海圏 130.1
その他 128.5
全国平均 128.2
敷地面積(平米)
首都圏 173.2
近畿圏 195.1
東海圏 253.8
その他 301.9
全国平均 249.1
坪単価(万円/坪)(※)
首都圏 94.4
近畿圏 88.8
東海圏 87.3
その他 82.1
全国平均 86.5

(※)建設費(万円)/住宅面積(平米)/0.3025

表1 注文住宅融資利用者の主要指標/住宅金融支援機構2017年度フラット35利用者調査より抜粋
(坪単価は同資料に示された数値から算出したもの)

全国平均では、建設費は3,353.5万円(前述)、住宅面積は128.2㎡(約38.8坪)、敷地面積は249.1㎡(約75.5坪)となっています。

当然ですが、注文住宅の大きさ(広さ)によって費用は異なり、大きな住宅ほどたくさんの費用が必要となります。

全国平均の数値は、住宅面積はおよそ130㎡(約39坪)、建設費は3,350万程度。単純に割り算すれば「坪単価は86.5万円/坪」と算出されます。

あくまで目安に過ぎませんが、平均値より小さめの100㎡(約30坪)の住宅なら建設費は約2,600万円、より大きな165㎡(約50坪)の住宅なら建設費は約4,300万という目安が得られます。

この数値に、「建設費」には含まれないその他の費用を加算すると、「約30坪の住宅なら総費用は2,800万円程度、約50坪の住宅なら総費用は4,500万円程度」というのが目安となります。

また。三大都市圏とそれ以外の地域の数値を比較してみると、住宅面積はどの地域も全国平均とほぼ同じで約38〜39坪なのに対して、建設費には開きが見られます。

三大都市圏以外の地域に対して、東海圏と近畿圏は約200万、首都圏は約400万ほど高くなっています。

この数値から、三大都市圏、特に首都圏では、その他の地域に比べて坪単価が高く、同じ大きさの住宅であっても費用が高くなる傾向があることが分かります。

加えて、敷地面積にも地域による差が明らかで、首都圏や近畿圏が200㎡(約60坪)に満たないのに対してその他の地域では300㎡(約90坪)をわずかに超えており、1.5倍以上の差があります。

広い庭のある住宅を得ることは首都圏では難しく、地方では可能であることを示しているようです。

ご紹介した「住宅金融支援機構」のサイトには、都道府県別の詳細データもあります。 また、世帯人数や世帯所得に関する集計もありますから、参考にされると良いでしょう。

注文住宅建設にかかる費用はエリアによって差が出ますので、建築予定都道府県の相場をよく調べておきましょう。

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2.賢い予算検討のために、総費用の内訳について知る

建築中

「注文住宅を建てるための費用」と言うとき、まっさきに頭に思い浮かぶのが「建築工事費」ではないでしょうか。

ところが、注文住宅を建てるために必要な費用は建築工事費だけではありません。

建築工事費以外にも、手数料や税金など様々な費用が必要となります。

総費用について、その内訳の概要を図1に示しました。

建築工事費とは、住宅の建設工事をしてもらう代価として工務店やハウスメーカーなどの建設業者に支払う工事代金を指します。

この図で示すように、建築工事費は総費用の7〜8割程度を占めますが、全てではありません

例えば3,500万円の総予算で注文住宅を建てようとする場合なら、建築工事費に充てる予算は2,500万〜2,800万円程度に抑えておく必要があるということです。

総費用の内訳

図1:注文住宅を建てるための費用の内訳

建築工事費以外に必要となる費用を低く抑えることができれば、工事費に充てられる予算が増えます。

逆に、建築工事費を低く抑えることができれば、その他の費用に余裕が生まれます。

いずれの費用も低く抑えられるに越したことはなく、そのための工夫を知っておくことが大切です。

必要となる費用の内訳や内容を細かく把握できていると、内訳ごとに具体的な工夫を考えることができます。

例えば「生活費を節約しよう」と言うだけでは漠然としすぎて大きな効果を期待しにくいのに対して、「エアコンやテレビの点けっぱなしに注意して光熱費を減らそう」といった生活費の内訳を細かく具体的に知った上での工夫が効果的であるのと同じです。

まずは各々の費用について、さらに詳しい内訳を見ていきましょう。

ただし、少々専門的な内容まで含めて詳しく説明していますので、気になる項目だけを読んだり、ざっと全体を眺めるだけで済ませるなど、無理のないように活用してください。

2-1.建築工事費の内訳

建築工事費(総費用の70~80%)

建築工事費とは工務店やハウスメーカーなどの建設業者に支払う工事代金を指しますが、ひとくちに建築工事費といっても単純ではありません。

住宅に限らず建築物の工事というものは、いくつもの異なる種類の工事(「工種」と呼びます)が複合したものです。

そして、建築工事費は、様々な工種ごとの工事費用を合計して算出されます。

ということは、予算に合う建築工事費を実現しようとするには、建築工事費の総額を気にするだけでは不十分。

もう一歩踏み込んで建築工事費の内訳を把握し、内訳ごとの費用(工種ごとの費用)について抑え得る部分はないかを検討することが重要かつ有効となります。

1軒の注文住宅を完成するための工事において考えられる様々な工種について、その費用割合も踏まえて円グラフにまとめてみました。(下図参照)

建築工事費の内訳図2:建築工事費の内訳

 円グラフに示した工種について、それぞれがどんな工事なのかその概要を一覧表にまとめました。

この一覧表は、工務店やハウスメーカーから示される「工事見積書」の内訳項目に準じて整理してありますから、工事見積書を読む際にも参考となるはずです。

ただし、工務店やハウスメーカーによって内訳項目には独自の習慣やルールがあることが多いため、この表とは異なる場合もあるので注意してください。

□建築主体工事

仮設工事費
敷地測量などの準備から、工事に必要な電気、水道、工具などにかかる費用
足場(外部、内部)、遣り方(建物の位置出し)、養生などの費用
建築現場の清掃片付けや廃材処理費も含みます。
基礎工事費
基礎を作るための地面の掘削、地ならし、あるいは地階を設けるための掘削など、地面をいじる工事にかかる費用と基礎そのものを作る工事費。傾斜地などの場合は土留壁をつくることもあります。
地面の掘削などを土工事・地業工事などと呼んで別計上とすることや、基礎工事をコンクリート工事、鉄筋工事、型枠工事などに分けて計上することもあります。
躯体工事費
建物の骨組みとなる躯体(くたい)を作る工事で、木造住宅においては木工事が躯体工事に該当します。なお、鉄骨造の住宅であれば鉄骨工事、鉄筋コンクリート造の住宅であれば、コンクリート工事・型枠工事・鉄筋工事が該当します。
柱・梁を組み立てるなどの大工(だいく)工事(木工事)に要する費用。
また、建物内部の木で作られる壁や造作など大工が担う作業も含みます。
柱・梁や板材など木材や接合金物などの資材費用と、大工の手間賃からなります。
屋根工事費(外装)
瓦や金属板(ガルバリウム鋼板等)などで屋根を葺く工事費。雨樋なども含みます
防水工事費(主に外装)
屋根や外部開口(窓)周りの防水に要する工事費。ベランダや水回りに防水工事を施す必要のある場合もあります。
左官工事費(外装・内装)
しっくいなどの塗り壁、土間コンクリート、モルタル塗りなどの左官仕事にかかる工事。
タイル貼りや石貼りの下地を整える作業も含みます。
タイル工事・石工事費(外装・内装)
仕上げ材としてタイルを貼る工事(タイル工事)や、石材やブロックを貼ったり積んだりする工事(石工事)に要する費用。
建具工事費
玄関ドア、窓サッシ、室内ドア、障子、ふすまなどの建具に関わる工事。
金属製建具(アルミサッシやアルミドア、鉄扉など)と木製建具(襖、障子、室内の木製扉など)に分けて計上されることもあります。また、建具本体からガラスに関わる部分だけを分けて、ガラス工事として計上する場合もあります。
塗装工事費(外装・内装)
建物内外のペンキ塗りや吹付けなど塗装にかかる工事。錆止め塗装やペンキを塗る前の下地処理なども含みます。
内装工事費
床、壁、天井など室内を構成する各面の下地作りや仕上げる工事で、木工事(大工工事)や塗装工事、タイル工事など他の工事に含まれていない工事に要する費用。
なお、下地(したじ)の工事は木工事に含まれることもあります。
床:フローリング、樹脂シート、カーペット、畳など
壁:石膏ボードや合板などによる下地、ビニールクロス(壁紙)貼りなど
天井:下地組みからボード貼り、塗装やビニールクロス仕上げ
その他さまざまな内装工事にかかる工事費です
家具工事(内装)
造り付け家具の工事費。
ソファーやダイニングテーブル&椅子、ベッドなどの置き家具を含むこともあり得ます。
雑工事・その他工事費
上記に分類されないその他雑多の工事や、その住宅特有の特殊な工事など。
ユニットバスやシステムキッチン、既製品の洗面台ユニットなどの設置を雑工事として計上することが一般的です。
タオル掛けや紙巻器など雑金物の取付、手すりの取付、カーテン・ブラインドの取付などもここに計上されます。

□電気(電気設備工事)

電気設備工事費
幹線引き込み、分電盤やブレーカーの取付、地絡(アース)設備の設置、コンセント配線、電灯配線やスイッチ配線の工事に要する費用。
弱電設備工事費
アンテナやその配線などテレビ視聴設備、インターホン設備、電話やインターネット、LANなど情報設備などの工事に要する費用。
住宅用火災報知器、ガス漏れ検知器なども含まれます。
照明器具設備工事費
照明器具そのもの、およびその取付など照明設備に関する工事に関する費用。

□空調(冷暖房換気設備)

換気設備工事費
各室の換気扇や台所レンジフードなどの機器設置、機器から外部までを結ぶダクトやフードの設置など換気設備の工事に要する費用。
全熱交換器(商品名「ロスナイ」など)の設置や24時間換気に対応するための工事などもここに含まれます。
空気調和設備工事費
主にエアコン機器の取付やその配管の工事に要する費用。
床暖房設備や浴室乾燥機に関する費用をここに計上することもあります。

□水廻り(給排水衛生設備工事)

給水設備工事費
台所、風呂、トイレなど上水(じょうすい)を利用する箇所への上水道配管、給水栓やバルブなどの設置工事に要する費用。
公共上水道からの引き込みと水道メーターの設置については、「上水道引き込み工事」として別途に計上することもあります。
排水設備工事費
汚水(トイレからの排水)や雑排水(トイレ以外の台所や風呂などからの排水)、を公共下水まで導く排水管や排水枡など排水設備の設置に要する費用。下水道が整備されていない地域では浄化槽設備の設置費用がここに計上されます。
雨水の処理に関する工事も含まれます。
給湯設備工事費
給湯器や給湯配管に関する工事に要する費用。
給湯器の熱源(ガス、灯油、電気、太陽熱など)に応じて、ガス設備や灯油設備などの工事費用を含む場合と、それらを独立項目で計上する場合とがあります。
衛生器具設備工事費
トイレ、洗面、風呂などの衛生機器の設置と配管接続に関する工事に要する費用。
便器やユニットバス、洗面ボウルなどの機器の費用、機器の設置に要する費用、給湯給排水等の配管接続に要する費用などからなります。
機器および機器の設置費用については、建築主体工事の中で計上することもあります。

□住宅本体以外の工事(その他工事)

外構工事費
敷地境界を明示する境界石・塀・フェンスの設置工事、門扉や表札・郵便受けなどの設置工事、敷地内通路の舗装工事、植栽などの造園工事など外構部分全般の工事に要する費用。
地盤改良工事費
地質調査の結果によって地盤の強度が十分ではないことが判明した場合には、地盤の強度を増すために地盤改良工事が必要となります。
地盤改良工事は、地盤の状況によって適する工法が異なり、費用も50万円程度から300万円を超える場合もあるなど大きく変わるため注意が必要です。
解体工事費
計画敷地に古い建物がある場合や建て替えの場合には、既存建物を解体する費用が必要となります。
また、既存植栽の伐採や庭石の撤去などの費用が必要となる場合もあります。

□諸経費

諸経費
職人や資材を手配し、段取りや工程の調整をするなど工事現場を維持し管理するための現場管理費や、工務店本体の運営事務に要する一般経費などの費用。
建設業者によって諸経費の額は様々ですが、ハウスメーカーに比べると工務店の方が安くつくことが普通です。工務店なら工事費の5〜10%、ハウスメーカーなら10〜15%が目安でしょうか。
工事に直接関わる費用ではないため極力安く済ませたくなるものですが、むやみに安く抑えてしまうと管理不十分で現場が荒れ、ひいては出来上がりの建物品質に悪影響が現れることがあるので要注意です。

 

2-2.建築工事に関わる経費や調査費の内訳

建築工事に関わる経費や調査費(総費用の15~20%)

建築工事に関わる経費や調査費には、下表に示すようなものがあります。 総費用に対して15〜20%程度が目安となります。

設計監理料
建築物の設計や工事監理を行うための費用。
設計事務所に設計監理を依頼する場合、国交省告示に定める算定に従うと工事費の25%程度の費用となりますが、実態としては工事費の10〜15%程度が業務委託費の目安です。
ハウスメーカーや一部の工務店では「設計施工」と呼ぶ形式で設計監理料を工事費の一部として計上し、工事契約に含めます。この場合、設計監理料がごく低額であったり、中には諸経費や他の工事費に含んでしまい内訳上は「無料」と称する例も見られますが、適正な工事のためには必須の業務なのでそれなりの経費の発生は避けられません。明示していないだけなのか(この場合、実質的な工事費はより低額である、ということになります)、あるいはごく限定的で定型的な業務しか想定していないのかなど注意が必要です。
確認申請手数料
建築工事に必須となる確認申請の手数料。
規模や工法によって手数料は異なります。また、申請先となる検査機関によっても手数料の金額に多少の差がありますが、概ね10〜15万円程度です。
申請手続きを設計事務所などに依頼する場合は、その業務報酬も発生します。
その他、法令等によって確認申請以外の各種届出や申請が必要な場合は、その手数料や手続き業務の報酬が別途必要となります。
測量調査費
正確な敷地の広さや形状を把握するための調査に要する費用。
敷地の形状や広さ、隣地境界や官民境界の確定が必要か否かなどで調査費は異なります。
一般的な住宅地で、境界確定の必要がなく現況測量のみであれば10万円程度を見ておけば十分でしょう。
地質(地盤)調査費
正確な地盤状況を把握するための調査に要する費用。
適切な構造耐力を持つ建物とするための構造設計に必要です。
地盤の状況や計画建物の内容によって調査方法や費用が異なりますが、一般的な宅地に木造2階建を建築する場合であれば、スウェーデン式サウンディング試験による調査が一般的で、その費用は3万〜5万円程度です。
調査の結果によって軟弱地盤などで敷地の地盤強度が不十分であることが判明した場合、より詳しく地盤状況を把握するための追加の調査や、適切な地盤改良工事の工法を検討したり、その工事が必要となる場合があります。
住宅瑕疵担保責任保険料
工事に瑕疵があった場合への対応を担保するための保険です。
その他
近隣住民への挨拶や、現場の職人へのお茶菓子代、新築祝いの費用や、想定外のことが起こった場合の対処に備える予備的な費用など。

なお、2-1、2-2には含みませんでしたが、工事が進んで注文住宅の姿が具体的になるにつれて何らかの変更や追加をしたくなるものですから、その工事のための予備費もあると安心です。

工事以外の費用(総費用の5~10%)

2-3. 工事以外の費用の内訳〜引っ越し費等

引っ越し費等

注文住宅建築には、建築費用だけでなく、引っ越し費や仮住まい費、それに税金など諸費用がかかることを忘れてはいけません。

各種手数料や税金については次項で説明しますが、それらを合計した工事費以外に必要となる費用の目安は、総費用の5〜10%程度となります。

また、これらの費用はローンが使えず現金一括払いとなることが多いので、必ず諸費用を払う分の現金を手元に残しておくようにしてください

引っ越し費用
引っ越し費用は、距離や規模をはじめ依頼する引っ越し業者によっておおきく変わります。
必要のないものはどんどん断捨離して荷物を減らすようにしましょう。
仮住まい費用
仮住まいをする際に要する家賃やトランクルームの賃貸料など。
今住んでいる住まいを建て替える場合には必ず必要となります。家が建つまでどんなに早くても4ヶ月程度、長いと1年を超えることもあるので必要となる費用に注意しましょう。
式典費
地鎮祭や上棟式、ご祝儀、初穂料など新築工事に関連する式典に要する費用。
地鎮祭とは、神様に土地の利用を許していただき、工事の無事やその後の生活の安泰をお願いする儀式。上棟式とは、建物の躯体(骨組み)の建て方が進み、屋根の最上部の架構財(棟木)を取り付けた際に行う祭事。ともに地域によって差があり、最近では行わないこともあります。
家具什器備品費
カーテンやブラインド、新規の家具などで工事費の中に含めていないものの費用。
照明器具やエアコンなどが工事費に含まれていない(工事では設置されていない)こともあるので注意してください。

 

2-4. 工事以外の費用の内訳〜各種手数料や税金

各種手数料や税金

□手続き手数料など

仲介手数料
土地購入を伴う場合に発生する費用。
土地購入において法律で定められている仲介手数料の上限は取引金額の3%+6万円(簡易計算方式)です。
物件調査手数料
住宅ローン(FLAT35など)を利用する際に、融資対象となる住宅が融資機関の技術基準に適合しているかどうかを検査機関等が行う検査に要する手数料、およびその手続き業務に伴う業務報酬。検査機関等によって手数料は異なります。
その他に、住宅性能表示、長期優良住宅などの評価審査の手数料や業務報酬などが必要となる場合もあります。
融資事務手数料
住宅ローン融資を受ける金融機関に支払う事務手数料。
各金融機関によって金額は異なります。
また、この手続き業務や提出書類&図面の作成などに業務報酬が発生する場合もあります。
団体信用生命保険料
住宅ローンの借入者に対する生命保険。
借入者が亡くなった場合に、ローン残金を保険会社が支払うことになっています。
火災保険料
住宅ローン融資を受ける場合には、火災保険への加入が義務付けられていいます。
その他
近隣住民への挨拶や、現場の職人へのお茶菓子代、新築祝いの費用や、想定外のことが起こった場合の対処に備える費用など。

□住宅を取得する際にかかる税金

消費税
建築費用(土地代金、ローン保証料、火災保険料、生命保険料を除く)にかかかってきます。今後、税率アップが予定されているので要注意です。
印紙税
工事請負や住宅ローンなどの契約において契約書を作成する際に印紙税が課せられ、契約書に印紙を添付する形で納税します。
契約金額に応じて印紙税額が変わります。工事請負契約で契約金額が1千万〜5千万の場合の印紙税は2万円ですが、軽減措置の対象となることがあります。
登記手続き費用・登録免許税
住宅を新築した場合には、土地の取得や新築建物の表題登記、所有権保存登記、住宅ローン契約に伴う抵当権設定登記、建て替えの場合は古い建物の建物滅失登記などの登記手続きを行うことになります。
これら登記には登録免許税が課せられ、税額は登記の内容によって異なります。
また、これらの手続きを土地家屋調査士や司法書士などに依頼して行う場合にはその業務報酬が必要となります。報酬額は登記の内容や業務依頼先によって異なりますが、総額で概ね10万〜20万円程度です。
不動産取得税
土地や建物などの不動産を取得した場合に課される都道府県税。
固定資産税の評価額を基準に、原則として税率4%を乗じた額を納税します。

□住宅を取得した後にかかる税金(毎年払う税金)

固定資産税
土地建物などの固定資産について、毎年1月1日時点で登記されている所有者に課される市町村税。
都市計画税
都市計画区域の市街化区域内にある土地・建物を対象とした市町村税。
市町村によって税率が異なり、指定区域であっても課税されない場合があります。

 

3. 内訳を踏まえた上での予算検討

平面図と電卓

3-1. 総費用=建築工事費+工事費以外に必要となる諸費用

注文住宅の実現に向けた予算検討において、まず意識すべき大事なことは、建築工事費は必要となる費用の全てではないということです。

注文住宅の実現に向けた「総費用」と、注文住宅の工事に要する建築工事費とは異なるものであることを意識してください。

つまりは、考えている予算の全てを建築工事費に充ててしまうと、間違いなく予算不足に陥ってしまうということです。

あくまで一般論ですが、建築工事費は総費用に対して7〜8割に抑えておくのが望ましいでしょう。

例えば、総費用を3,500万として注文住宅を建てようと考えている場合、建築工事費に充てられる予算は2,500万〜2,800万程度ということになります。

繰り返しになりますが、2章「図1:注文住宅を建てるための費用の内訳」をもう一度眺めて、総費用の全体イメージをしっかりと確認してください。

3-2. 本体工事と付帯工事・別途工事

工務店やハウスメーカーなどの建設業者が「3,000万円で建てる家」とか「注文住宅を坪単価45万円で」といった宣伝文句を示していることがよくあります。

この『3,000万円』『坪単価45万円』には、何が含まれ、何が含まれていないのかをよく注意する必要があります。

建築工事費の内訳

(再)図2:建築工事費の内訳

どういうことかというと、「2-1. 建築工事費の内訳」では1軒の住宅を完成させるために必要と考えられる工種をリストアップしましたが、こうした仕分けとは少し異なる視点で「本体工事」「付帯工事・別途工事」という分け方をすることが少なくありません。

そして、「本体工事」だけの工事費を示す、「本体工事+付帯工事」の費用を示すといったことも行われるのです。

示された費用に「付帯工事」や「別途工事」が含まれていなければ、それらの費用が追加的に必要になってしまいます。

さらに面倒なことに、「本体工事、付帯工事、別途工事」という分け方で、どの工種、どの工事内容をどこに含めるかという公的な決まりはなく、工務店やハウスメーカーが各々の考えで仕分けているのが実情なので、「本体工事費が割安なのはどこの建設会社か」といった比較は単純にはできません。

中には、多くの工種、工事内容を別途工事として扱うことで、本体工事の中身を減らして工事費を割安に見せようという意図のある建設業者もあるので、注意が必要です。

前述の宣伝文句を読む場合をはじめ、特に工務店やハウスメーカーの示す工事見積書を読む場合には、その工事見積に含まれている工種や工事内容がどのようなものなのかをしっかり確認してください。

また、本体工事、付帯工事、別途工事といった仕分けがされている場合には、それぞれの内容とともに支払い方法などにも注意を払ってください。

以下に本体工事に含まれず「別途工事」の扱いとなることがある工事項目の例を示します。

外構工事費
駐車場、塀、門扉、フェンス、造園(庭、植栽)など外回りの工事の全て、もしくは一部。
造園工事などは、住み始めた後の将来の工事とすることも考えられるので、よく内容を確認して柔軟に判断することが大切。
電気の引き込み工事費
電柱から宅内の最初の引き込み位置までの電気引込工事、メーター設置工事。
建て替えの場合などで、すでにある引込みを再利用する場合は不要または大幅に減額となる場合もありますが、電気を引込まない住宅はなく必須の工事と考えて差し支えありません。
給水(上水道)引き込み工事費
前面道路埋設の上水道本管から宅地内への引き込み接続配管工事、水道メーター設置工事。
電気の引き込みと同様で、既存のメーターを再利用する場合もあり得ます。
下水道の接続工事費、浄化槽設備工事
前面道路埋設の下水道本管と宅内の最終枡を接続する配管工事。(浄化槽設備の場合は浄化槽の出口から公共排水に放流するまでの工事)
これも電気や給水と同様で、すでに存在する最終枡と配管を再利用することがあります。
ガス工事費
(都市ガスの場合)前面道路埋設のガス本管から宅地内への引き込み配管工事、メーター設置工事
(プロパンガスの場合)プロパンガスボンベ設置場所でのメーター、配管工事
冷暖房設備工事費
ルームエアコン、全室空調設備機器の設置、床暖房設備工事など。
ルームエアコンの取付は工事完了後に量販店などに依頼することも普通に行われますが、配管や機器を隠蔽する場合や温水式床暖房などは後施工が難しい(費用が嵩む)ものですから注意してください。
照明器具設置工事費
照明器具設置位置までの配線やスイッチ配線は本体工事に含むのが普通ですが、照明器具とその取付は別途工事とすることがあります。
照明器具の不要な住宅はないでしょうから必須の工事といえますが、ベースライトだけを本体工事に含め、こだわりのあるペンダントライトなどは別途工事とすることもあります。
解体工事、地盤調査、地盤改良工事費
これらは、個々の住宅計画の状況によってその必要性が異なるため、「場合によっては必要になるもの」として別途工事扱いされることが多いものです。
しかし、住宅本体の計画内容に関わらず敷地の状況でその必要性が左右されますから事前によく確認することが大切です。

予算の検討においては、建設業者から示される工事見積書の内容をよく読んで、必要と思われる工事項目が全て含まれているかどうかを確認してください。

もし含まれていないものがあれば、その工事の費用も忘れず予算に組み込んでおかないと、予算オーバーとなってしまいます。

建設業者によって仕分けの顔ぶれが異なることがあるので一概には言えませんが、本体工事費は建築工事費の7〜8割程度、残る2〜3割が付帯工事や別途工事となることが多いようです。

4.「注文住宅を建てるための費用(総費用)」を低く抑える方法

そうだ!

注文住宅はオーナーであるあなたの希望をほぼ際限なく叶えることが可能ですが、同時に十分に気をつけないと大幅な予算オーバーを招く可能性もあります。

理想の家をイメージしていても、予算的に実現が難しいとなったら悲しいですよね。

そこで、総費用の内訳を把握しているからこそ可能となる費用を低く抑えるポイントをご紹介します。

これまでのおさらいになりますが、総費用には、建築工事費そのもの、工事費以外の費用、手続きや届け出などに要する費用、そして税金などがありました。

これらの費用について、それぞれをどうすれば低く抑えることができそうなのかを考えることで、総費用を低く抑えるポイントが見えてきます。

4-1. 建築工事費を抑える4つのポイント

「注文住宅を建てるための費用」の大半を占める最大のものなので、これを低く抑える工夫は極めて重要です。

2-1.で示した内訳リストに示してあるとおり、建築工事費は様々な工種の工事費を合計したものです。

仮に、とある工種をなくすことができれば、その工事費分は安くなるはず。例えば、タイルや石を全く使わない家にすれば、タイル工事や石工事の費用は発生しません。

基礎をなくすというのはあり得ませんが、タイルや石を用いないで作る家というのは不可能ではありません。

また、建築工事費全体を漠然と眺めていたのでは分りにくいでしょうが、内訳の各工種ごとに細かく見ると、その工事費が建築資材の費用と施工する手間に要する費用からなっていることに気づくと思います。

つまりは、資材の費用を減らすか手間の費用を減らすことで、工事費を抑えることが可能であるということです。

もっとも端的な例を示せば、延床面積が130㎡の4LDKの計画だったものを、1部屋減らして3LDKにして延床面積100㎡の計画に変更すれば、30㎡分の資材や手間(=工事費)を削減できます。

これら「なくす」「減らす」ということが、建築工事費を抑えるための基本事項です。

ところが、安く抑えることばかりに集中して、あれもこれも「なくす」「減らす」を徹底してしまって、注文住宅に込めた夢や理想までもなくなってしまっては本末転倒です。

どんな暮らしをどんな住宅で実現したいと望んでいるのかをしっかり具体的にイメージした上で、その夢や理想を実現するための鍵となる要素には十分な費用を充てる一方で、その他の補足的な要素は抑えて絞り込むといった「メリハリ」のある予算配分が極めて重要です。

夢や理想の実現に向けて大切だと思うものには思い切って予算を割く。

一方で、補足的なもの、それほど大事ではないものに関しては、しっかりと「なくす」「減らす」を徹底して節約する。

この「メリハリ」が、成功の秘訣です。

<ポイント1:シンプルな計画>
例えば、同じ床面積の住宅であっても、外観形状の違いによって外壁面積には大きな差異が生じます。

平面形状と壁面長の関係

図3 外形形状の違いによる壁面長の比較

図3に示したとおり、床面積は同じ100㎡であっても、外形の違いによって壁の長さは40m、50m、62mと異なります。

中庭を囲むコの字型の住宅には人気がありますが、同じ面積で外形が正方形である場合に比べて50%も外壁面積が大きいことになり、その分の費用が増すということになります。

同様のことが内部の間取りにも言えます。

LDKを1室として作る場合は、L・D・Kと3室に分割して作るのに比べて、間仕切り壁や出入り口の扉が少ない分安くなるというわけです。

単純でシンプルな外形、部屋数が少なく単純でシンプルな間取りを心がけることで、材料や手間を省くことができ、工事費を安く抑えることが可能となります。

逆に、凝った形状や複雑な間取りは工事費を増すことになります。

実現したい住宅、手に入れたい生活空間がどのようなものかをよく考えて、必須と思うもの以外は努めて単純でシンプルな計画を心がけることが大切です。

図3に示すとおり、同じ100㎡の面積でも、外形が正方形であれば壁長は40m、コの字型であれば壁長は62mとなります。仮に壁の高さを3mとすると、外壁面積の違いは(62mー40m)×高さ3m=66㎡となります。
サイディングなどで外壁を仕上げるとして、外壁仕上げ工事の単価が1.5万円/㎡だとすると、1.5万円/㎡×66㎡=99万円。外形が正方形の方に比べて、外形がコの字型の場合は外装仕上げ工事の費用が約100万円高いということです。
さらに、外壁は仕上げだけで出来ているわけではなく、骨組みや断熱材、それに室内側の仕上げ(内装仕上げ)も伴いますから、その分も高くなり、200万円程度の差が生じても不思議ではありません。

<ポイント2:効率的な計画>
ポイント1の「シンプル」と同様に重要な姿勢に「効率的」という姿勢があります。

代表的な例は水回りで、キッチン、便所、風呂といった水回りをまとめて1カ所に配置すると、給排水の配管を短く効率的にすることができ、その分の工事費が削減できます。

言葉では判りにくいかも知れないので、やや大げさにして分かりやすくした例を図で示しておきます。

水廻りの配置と配管の効率化

図4:水回りの配置による配管長の違い

図4に示すとおり、水回りの配置をまとめる工夫をするかしないかで、給排水や給湯の配管の長さが大きく変わります。 図4で示した比較は、少々極端な例ではありますが、配管の長さの差を合計すると、13+12+10+2=37mとなります。 仮に配管に要する費用を1mあたり1万円とすると、37万円の工事費の差が生じるということになります。 厳密には、給水、給湯、排水で配管工事費用の単価は各々異なり、このような単純な比較にはなりませんが、水回りの配置次第で数十万円の工事費の差が生じることがあり得るというのは間違いではありません。 また、効率的な配置を心がけることは、工事費削減以外のメリットも生じます。例えば、給湯配管が短くなると、お湯が配管を流れている間の熱損失が減少しますから、ランニングコストを抑えることに効果があります。また、お湯を使おうとする際に、お湯が出始めるのが早くなります。

エアコンの室内機と室外機の配置にも同様のことが言えます。

設置する部屋の形や窓の位置などから、効率よく冷やし温めることができる室内機の位置が絞られる一方で、室外機はなるべく室内機の近くに配置すると冷媒管が短くなり、設置費用やランニングコストの低減が期待できます。

<ポイント3:メリハリやバランスを忘れない>
注文住宅に使われる資材や設備は、安価なものから高級品まで選べます。

全ての資材や設備を高級なもので揃えようとすれば、予算はすぐにオーバーしてしまいます。

自分がこだわりたい場所・部屋だけグレードの高いものを使い、それ以外は標準的な資材にするなど、優先順位を決めておくことが大切です。

大切なことは、優先順位に従ってしっかりメリハリをつけた上で、全体をバランスよく整えることです。

こだわりたいところにはトコトンこだわり、こだわらなくていいと思うところは可能な限り経費を削減する。

双方のバランスから、こだわりを実現しつつトータルで建築費用を抑えることが期待できます。

<ポイント4:信頼できる専門家に相談する>
「シンプル」や「効率的」といった姿勢は、言葉や理屈の上では理解できても、いざ実際の住宅計画の中でどうすべきか、その全てを考え尽くすは専門的な知識や経験が十分でないと難しいものです。

工務店や設計事務所など専門家に相談しながら根気よく検討することが望ましいでしょう。

一例として、一見「シンプル」や「効率的」だと思える計画によって、とある工種の工事費を下げることができそう、と考えたとします。

しかしそのアイディアは関連する他の工種の工事費を上げてしまい、トータルでは工事費がかえって上がってしまうということもあり得るのです。

そのような複合的で複雑な状況は専門的な知識や経験なしに判断することは難しいことです。

また、「シンプル」や「効率的」だと思える計画は、必ずしも「快適で使いやすい」ものであるとは限りません。

費用と快適さの望ましいバランスを見極めることも、専門家による意見を参考にして判断したいポイントです。

例えば、「水回りをまとめる」といっても、使い勝手が悪くなってしまっては後々の生活でずっと困り続けることになりますから、気持ちよく快適に使えることに配慮してまとめる必要があります。

シンプルな空間も、飽きが来ないという利点を通り越して退屈になってしまっては困ります。

過剰な便利機能が満載の設備機器を避けて、必要十分な機能に絞った設備機器を採用すべきですが、費用効率の高い重宝な機能が何なのかを正しく把握するには専門家のアドバイスは欠かせないでしょう。

仕上げ素材についても同様で、フェイクの木目を施した樹脂系素材は概ね安価で機能性にも優れますが、手触りや経年変化の風合いでは無垢の木材が勝ります。

効果的な使い分けを行うには、ご自身のこだわりを明確にするとともに、専門家の意見が役立つはずです。

望ましいメリハリとバランスを保ちながら賢く節約するには、工事全体に目配せをした上での判断が欠かせませんから、やはり専門家にアドバイスを求めるのが賢い選択です。

設計検討や工事見積の段階で、夢や希望、こだわりを伝えて、メリハリの効いた計画となるよう十二分に相談を繰り返してください。

逆に言うと、根気よく相談に乗ってくれる信頼できる専門家を見出すことができると、注文住宅への夢は格段に現実的になるということです。

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4-2. 工事費以外の費用を抑える工夫

工事費以外の費用の中で、引っ越し費用や仮住まい費用、式典費、それに工事費に含まない家具備品費などでは、自身の考え方や工夫によって低く抑えることができそうな費用です。

<引っ越し費を抑える>
引っ越し費は、距離や荷物の量を小さくすることで抑えられます新築を機会に「断捨離」をするのが効果的です。

また、引っ越し業者によって価格が変わるので、複数の業者の見積もり比較をすることも有効でしょうし、繁忙期を避けることによって費用を抑えることもありえます。

<仮住まい費を抑える>
仮住まい費は、家賃を抑え、期間を短くできれば安くなります。

家賃を抑えるには、トランクルームを利用するなどして家財の全てを仮住まいに運ばず、工事期間のみの限定的な暮らしと割り切って必要最小限の小さな暮らしとすることが効果的ではないでしょうか。

<式典費を抑える>
地鎮祭や棟上げなどの式典については、地域ごとに異なる習慣や個人の考え方にもよりますが、最近では全く行わないこともあります。

また、お神酒と塩を用意して家族と工務店とだけで済ませるといった方法もありえます。

<家具備品費を抑える>
新築した注文住宅での新たな生活を始めるにあたって、家具什器も新しくと思う気持ちは十分に理解できますが、これも油断していると無視できぬ大きな出費となります。

先々で段階的に買い揃えていくこともあり得るものですから、こだわりや強い希望のあるものを優先する「メリハリの姿勢」で的確な購入計画を検討してください。

また、設計相談の時に、すでに持っている家具の顔ぶれ、使い続けるのか買い替えるのかの意向などを伝えて、持ち込みたい家具や新規購入予定の家具などの適切な置き場所を設計に組み込んでもらうのも快適な住み心地を実現する大事なポイントです。

4-3. 手続きや届け出に要する費用や税金を抑える注意点

手続きや届け出などに要する費用や税金は、一定の料率によって算定されるものがほとんどです。

事務処理の対象となる建物の価格が低いことが有利に働きますから、価格を安く、つまりは建築工事費を低く抑えることが望ましい、ということになります。

また、忘れてならないのが、家を購入する際には税制上の軽減措置や特例などがあり、大幅に減税することもできるという点です。

特例措置は市区町村によっても異なりますし、家を買ったタイミングなどでも違ってきますので、必ず事前に確認をしておくようにしてください。

減税について知らないまま家を建ててしまうと損をしてしまいます。費用負担を減らすためにも節税ノウハウについて調べておきましょう。

また、計画内容によっては何らかの補助金が使える場合もあります。どういう場合にどんな補助金が使えるのか、税の軽減措置とともによく確認しておいてください。

5.注文住宅を建てる前に知っておく注意ポイント

コスト

注文住宅建築にかかる費用は、計画敷地のある地域がどこかによって土地の値段や建築費に違いが出ること、希望する住宅の規模や仕様の違いによって工事費に差が出ることなどから、これくらい費用があれば大丈夫、といった判定は容易ではありません。

ざっくりと大雑把に総費用を想定することから始めて、資金繰りの検討から可能な総費用の見通しを得るとともに、その総費用で建設可能な住宅と理想の家づくりとをすり合わせていくことが求められます。

理想の家づくりをどこまで実現できるかは、すべて貴方の予算の立て方次第です。

規模や間取り、素材や設備を自由に選べる注文住宅ですから、かなり気をつけて計画を練り予算配分を検討していかないと、あっという間に予算をオーバーしてしまいます。

これまでの復習になりますが、注文住宅を建てるためにかかる全体費用(総費用)とその内訳の比率をしっかり把握しておきましょう。

特に一番大きい額となる建築工事費用が最もオーバーしやすいので十分に気をつけてください。

・建築工事費用…………………………総費用の70%~80%
本体工事費と別途工事費(付帯工事費)を合計することに注意 )
・工事に関わる経費や調査費など……総費用の15~20%
・工事以外に必要となる諸費用………総費用の5~10%

先にも書きましたが、総費用の上限が3,500万円だとしたら、2,500万円~2,800万円程度が建築工事費にかけられる費用の上限になります。

この金額を超えてしまうと、すぐに予算オーバーとなってしまう可能性が高くなります。

上記のように、注文住宅にかかる費用を内訳ごとに具体的に把握しておくことで、予算オーバーを防ぎ、資金不足を避けるようにすることが大切です。

6.まとめ

これまで「将来は絶対に注文住宅で理想の家を建てるんだ!」とハウスメーカーのカタログをパラパラとめくりながらある程度、頭の中で予算を立てていた方も、たくさんいらっしゃるでしょう。

しかし、この記事で、注文住宅建築には、家を建てる以外にもさまざまな費用がかかるということをしっかり理解していただけたと思います。

せっかく理想の家を建てるのですから、資金不足で泣くのは嫌ですよね。 しっかりと費用面の計画を立てて、夢の家づくりを成功させてください。

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