リフォーム時の資金援助の贈与税をゼロにできる!その方法を徹底解説

設計図とお金

『自宅をリフォームする資金を親から援助してもらうことになったけど、贈与税がかかるの?いくら?よく分からないけど、払わずに済ます方法ってないの?』

リフォーム費用の資金援助は金額も大きくなりがちなのでいったいどのくらいの贈与税がかかるのかとても気がかりですね。

年間110万円を超えるお金を親や祖父母から援助(贈与)された場合、最大55%の税率(2019年1月現在)で贈与税がかかります。
適切な申告、納税を行わなかった場合、のちに追徴課税されたら一大事です。知らなかったではすみません。

でも、ご安心ください。条件次第で贈与税を「非課税=ゼロ」にできる方法があるのです。

これはうさんくさいゴマカシのテクニックではありません。

「住宅資金係る贈与税の非課税措置」という税制上の優遇措置を利用した適正な方法です。

この記事では、110万円を超える援助を受け取っても贈与税が非課税になる方法をお知らせします。

贈与税の基本、非課税措置の仕組みとその利用方法を理解し、払わなくてもよい贈与税を課されないようにするために、この記事がお役に立てば幸いです。

1. リフォーム資金援助に対する贈与税は110万円がボーダーライン

リフォーム資金を親や祖父母から援助してもらった場合、贈与税がかかるかどうかは年間110万円がボーダーラインになります。

【110万円以下なら贈与税はかからない】

親などからの援助が110万円以下ならば、贈与税を払う必要はなく申告も不要です。110万円以下の金額は「贈与税の基礎控除」と定められていて、課税の対象額から差し引かれるからです。

つまり、自己資金+110万円以下の援助でリフォームが完了するなら、贈与税はかからず申告も不要です。

これを「暦年課税」といい、1年間(1月1日から12月31日までの期間)に受け取る金額が対象です。

【110万円を超えると贈与税がかかる】

逆に110万円を超えるお金を受け取った場合には、超えた部分に対して贈与税がかかります。

申告をして税金を払わなければいけません。その場合、税額は下記の計算式で求められます。

贈与税の額=(贈与額-110万円※)×税率(%)-控除額

(※この110万円を「基礎控除額」といいます)

受け取る金額ごとの税率と控除額は以下の表のとおりです。

贈与税率早見表

参考:国税庁ホームページ「贈与税の計算と税率」

例えば、自分の親から1000万円を援助してもらった場合、

(1000万円―110万円)× 30% ― 90万円(控除額)

=177万円

という計算になり、177万円の贈与税を支払うことになります。

こうした高額の税金を払わないで済む方法はないのでしょうか。

実は、法律で定められた特例制度を適用すると贈与税が非課税になるケースがあります。

それについて、次の章で見ていきましょう。

2.「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」で贈与税をゼロにする方法

図面と電卓

自宅のリフォームの際に、自分の親や祖父母などからお金の援助を受けようと考えている場合、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」を使えば、贈与税をゼロにすることができます。

ただ、この適用を受けるにはいくつか要件を満たす必要があるので、以下にまとめるポイントをしっかり押さえ、確実に非課税メリットが受けられるようにしましょう。

受ける人の要件

贈与をする人は、自分の両親、祖父母などの「直系尊属」(※)に限定されます。そして、受け取る人には以下のような条件があります。

① 贈与を受けた年の1月1日に20歳以上であること
② 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること
③ 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、全資金を充ててリフォームを行うこと(家具などの購入には充てられない)
④ 贈与を受けた年の翌年3月15日までに自分の住居として住む、または確実に住む見込みがあること(注)。

(注)贈与を受けた年の翌年の12月31日までに居住しないと、非課税は適用されず、贈与税の修正申告が必要になりますから要注意です。

「直系尊属」とは?

自分より前の世代で、父母・祖父母など縦に直接つながる系統の親族のことです。
養父母は含まれます。
伯父・伯母、叔父・叔母、配偶者の父母・祖父母は含まれません。

住宅の要件

物件とリフォームの内容については、以下の条件を確認しましょう。

① 登記簿上の家屋の床面積がリフォーム後50㎡以上、240㎡以下であること
② リフォームを行なう本人が所有し、かつ居住する住宅であること
③ 床面積の1/2以上が居住用であること(店舗併用住宅などの場合)
④ リフォームの内容が制度に定められた要件(※)のどれかに該当すること
⑤ それを証明する「増改築等工事証明書」などの書類があること

(※)下記の主な要件のうちのどれかにあてはまる必要があります。

・増築、改築、大規模な修繕・模様替え
・居室の床・壁などの修繕・模様替え
・耐震基準に適合させるための修繕・模様替え
・高齢者等配慮のための修繕・模様替え
・エネルギー使用の合理化に資する修繕・模様替え
・給水管・排水管、防水等に係る修繕・模様替え

非課税限度額の用件

非課税になる贈与の限度額は、省エネ等住宅とそれ以外の住宅で異なり、リフォーム工事の契約時期によって区分されています。以下の表で確認しましょう。

贈与の限度額表

注:平成31年10月に予定されている消費税率10%が実施された場合は、限度額が引き
上げられる素案もあります。

「省エネ等住宅」とは?

断熱性(エネルギー効率)、耐震性、高齢者配慮(バリアフリー)などの基準を満たす「良質な住宅用家屋」のことをいいます。
計画中のリフォームがそうした基準に合致しているかどうかは、自力で判断することは難しいので、リフォーム会社に確認しましょう。
「省エネ等住宅」の詳細については国税庁の下記サイトを参照してください。

【参照】https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sozoku/pdf/jutaku27-310630.pdf

 

適用を受ける要件

この制度の適応を受けるためには、自分の住所の管轄の税務署に確定申告することが必要です。必要書類をそろえ、期限内に申告しなければいけません。

1日でも遅れたり、申告を忘れたりすると非課税措置が受けられませんので注意が必要です。

次章ではその流れについて説明しますので、期限厳守を覚えておきましょう。

3.贈与税の非課税措置を受けるために必要な確定申告の手順

確定申告書 ボールペン 電卓

確定申告ってどうやるの?今までやったことないんだけど・・・・。

そういう方も多いのではないでしょうか。

ここでは、贈与税非課税措置の適用を受けるために必要な確定申告の手順をお伝えします。きちんと申告を済ませて贈与税を非課税にしましょう。

3-1.必要な書類を用意する

税務署で用意している所定の書式

① 「第一表(兼贈与税の額の計算明細書)」
② 「第一表の二(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)」

この2つは、税務署に置いてあるのでそこで用紙をもらうか、国税庁のホームページで入手します。

また「個人番号(マイナンバー)」を記入する欄がありますから、作成時には手元に12ケタの個人番号がわかるものを用意しておくとスムーズです。

お金をもらった本人に関する確認事項の書類

① 戸籍謄本または抄本
② 源泉徴収票など所得税に係る合計所得金額を明らかにする書類

①は自分の居住地の役所で手に入れることができます。②は、給与所得者の方は年末に勤務先から渡されます。

工事内容の詳細を確認できる書類

①  工事請負契約書の写し
②  登記事項証明書
③  確認済証の写し、または検査済証の写し、または増改築等工事証明書

非課税とするリフォームの要件を満たすかどうかを証明するための書類で、リフォーム会社、工事を発注した工務店に出してもらえます。

リフォーム会社には確定申告で必要になるとあらかじめ伝えて依頼しておきましょう。

3-2.申請書類に記入する

税務署所定の書式の記入は、国税庁のホームページにある「e-Tax」を使って自宅のパソコンで行うのがおすすめです。

画面の案内に従って金額など数値を入れていくと自動計算され、申告書の電子データが作成できます。途中まで作って保存しておくことも可能です。

この作業を手書きでするのはおすすめできません。書き間違えたところを訂正したり、電卓をたたいて計算しながら記入していくのはとても面倒で時間がかかるからです。

自宅で一人で作成することに不安がある場合は、税務署で相談をしながら作成することも可能です。

ただ、確定申告期間は税務署が大変混み合うので、期間前に税務署に行って相談し、疑問点を解消しておきましょう。

「税務署」と聞いただけで怯えてしまう方がいるかもしれませんが、まじめに納税しようとしている(控除制度をきちんと使おうとしている)人には親切に教えてくれますので、怖がらずに相談にいってみてください。

3-3. 書類を提出する

書式の記入と添付書類の準備が終わったら、税務署に提出しましょう。

税務署に持参して直接提出することもできますが、e-Taxで作成したデータを印刷して、所轄の税務署に郵送することをおすすめします。わざわざ出向くより郵送の方が簡単だからです。

申告が初めてで不安な人は、提出時に質問ができるので持参したほうが安心かもしれません。

また、e-Taxで書式を作成すると、オンラインシステムを使って電子申告することも可能です。持参や郵送による原紙の提出が不要で交通費や切手代がかかりませんが、事前申請が必要です。

オンラインでの事前申請はかなり設定が面倒なので、申告初心者やパソコンがかなり得意な方以外にはおすすめできません。

3-4. 提出期限を厳守する

「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」の適用を受けて納付額がゼロとなる場合にも、必ず申告書を提出しなければなりません。

申告期限は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までです。

書類を郵送で提出する際の注意点としては、申告期限内に「通信日付印」(消印のこと)が押されていることが必要です。

1日でも遅れると「住宅取得等資金の非課税」は適用にはなりませんから十分注意しましょう。

まとめ

リフォームの資金を親や祖父母に援助してもらうときに気を付けるポイントは大きく4点あります。

①贈与税がかかるかどうかは110万円以下か、110万円を超えるかで分かれる
②110万円を超えるお金を受け取る場合は、「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」の適用を受けられる
③満たさなければいけない要件があるので全てのポイントをチェックする
④決められた申告期間内に確定申告する

この4つを確実に実行すれば贈与税をゼロにすることができ、受け取るお金を全額リフォームに役立てることが可能になります。

お伝えしたポイントを押さえたうえで、一歩を踏み出し、ぜひ計画通りのリフォームを実現してくださいね。

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