家を建てるタイミングは35歳までがお勧め!押えるべき3つのポイント

躯体

あなたは「家を建てたいけど、いつごろまでに建てるのが最適なのかなぁ」と悩んでいませんか?

家を建てるというのは人生の中で最も大きな買い物の一つですから、タイミングを計ってしまう気持ちはとてもよくわかりますし、戸惑いますよね。

ご自分が納得のいく根拠があれば、タイミングを安心して決めて、迷うことなく家を建てることができそうです。

今回の記事はそんなあなたに是非読んでいただきたい。

家を建てるタイミング。それはだいたい35歳くらいまでがよさそうです。

この記事を読めば、「どうして35歳なのか」という理由がわかります。

さらに年齢的なこと以外にも、家を建てる上で押さえておきたいポイントもお伝えします。また、建てる前に知ってほしいお金のことについてもお伝えします。

あなたにとって家を建てるベストなタイミングをはかる上で、この記事がお役に立てれば幸いです。

1.家を建てるのは「35歳まで」がベターな理由

費用算出

家を建てるタイミングは、35歳くらいまでがベターです。

それは住宅ローン借り入れの際、金融機関による審査があり、年齢が重要な審査条件になるからです。

審査に通らなければ、家を建てるのに肝心な建設資金が調達できません。そうなると、当然、家を建てることもできなくなります。家を建てるには、まずは住宅ローンの審査に通ることが重要です。

では、住宅ローンの審査においてなぜ年齢が重要なのかについて説明していきます。

1-1.住宅ローンを定年までに完済できるか?

家を建てるための資金を住宅ローンで調達するときに重要なのは「いくらずつ、いつまで返済可能なのか」ということです。

金融機関は、無謀な返済計画で返済が滞る、ひいては「貸し倒れ」が起こることを絶対に避けます。そのために審査をするのです。

サラリーマンの場合、返済の原資となるのは月々の給料ですから、それががいくらで、何歳まで収入があるのかが重要な審査要素になります。

住宅ローンを組むタイミングは、35歳までにするのが理想的です。35歳までに住宅ローンを組むことで、定年までに完済する返済プランが立てられるからです。

住宅ローンの返済は定年後に残さないことが重要です。定年後の収入源は年金のみとなることが一般的ですが、年金が定年前の給料よりも多くなることはまずありません。

しかも、この先年金制度が変わる可能性もありますから定年後に年金がいくらもらえるのか見通すのはなかなか困難です。

例えば、住宅ローンを借り入れる時期を30歳の場合と40歳の場合とで比較してみましょう。定年はどちらも65歳と仮定し、返済期間は一般的な30年間、収入や建てる家の価格は同じとします。

ローン開始年齢 返済期間 完済年齢
30歳 30年間 60歳
40歳 70歳

住宅ローンの開始年齢が30歳の場合65歳の定年退職よりも前、60歳の時点でローン完済し、さらにその後定年までの5年間会社からの収入が見込めます。

一方ローン開始年齢が40歳になると定年退職後さらに5年間返済期間が残り、70歳までの5年は年金収入から返済する必要があります。

定年退職前に住宅ローンを完済できるほうが返済能力の審査として断然有利ですし、何より借り入れるあなた自身の不安がとても小さくなります。

現在、定年退職の年齢を60~65歳としている企業、機関が多く、また、住宅ローンの返済期間は30~35年程度で組むのが一般的です。30年間のローンを定年退職65歳時に完済させる、と逆算すると

65(歳)ー 30(年間)=35(歳)

つまり「35歳」くらいまでが住宅ローンをスタートする年齢、つまり、家を建てる!と決める年齢の目安だと言えるのではないでしょうか。

1-2.住宅ローン返済の負担を抑えられる

35歳くらいまでに住宅ローンの借り入れができると、定年までに完済する場合、年収に占める返済額の割合(返済負担率)を抑えることができます。

例えば、年収500万円、返済総額3000万円、金利1.5%、定年までに住宅ローンを完済するという条件は同じで、35歳と40歳のケースを想定してみます。
※元利金等、ボーナス時返済なしとして計算

返済期間 年間返済額 返済負担率
30年 124.8千円 25.0%
25年 144.0千円 28.8%

返済期間が5年間違うだけで、返済負担率が約3.8ポイント抑えられます。返済期間が長くなることで返済に余力ができる、ということです。

金融機関により審査基準は異なるようですが(非公表)「返済負担率」は住宅ローン借入の審査条件の重要な要素の一つで、返済負担率が低い方が審査に通りやすいと考えられます。

また、返済負担率を下げる別の手段として「返済総額を減らす(借入金額を減らす)」という方法もあります。

今までの貯蓄や親からの贈与を受けた資金などから頭金を多く用意し、借入額を少なくできれば年収に対する返済額の比率は抑えられます。

※ 家を建てた後の生活も大事ですので、このときに十分な貯蓄額を残さずに頭金を支払わないように注意してください。

頭金とローンのバランスについては▼こちらの記事▼も参考にしてください

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【返済負担率とは】
年収に対して年間の住宅ローン返済額が占める割合のこと。金融機関により審査基準上のボーダーラインとなる返済負担率の数値は異なるが、住宅ローンおよびその他の借入金を含む年間総返済額が税込み年収の35%以内までという条件を設定している金融機関が多い。
条件基準を超えると金融機関が「住宅ローンの返済が難しい」と判断し、審査に通らない可能性が高くなる。

1-3.健康状態の審査が通りやすくなる

健康状態についても住宅ローン加入時に軽視してはいけません。理由は、健康状態も住宅ローン借り入れの審査項目になっているからです。一般的に健康状態は年齢との関連も大きいため軽視できません。

フラット35、機構財形住宅融資以外の住宅ローンは、「団体信用生命保険」(団信)への加入を必須条件にしています。

団信の加入審査は病歴などについて「告知」をし、団信の加入条件に問題がなければ加入可能といった流れになります。

団信の加入を義務付けている住宅ローンでは、健康状態に問題があって団信の審査に落ちた場合は、自ずと住宅ローンの加入審査にも落ちてしまいます。

「若ければ1健康」というわけではありませんが、団信の申込み時の告知事項には「心疾患」「脳卒中」「がん」といったいわゆる三大疾病に関する治療歴・投薬歴も含まれます。

このうち、特に心疾患や脳血管疾患は高齢になると急速に増加していくといわれ、年齢との関連性が高いです。加入を希望する年齢が若いほど、団信の審査に影響するような告知事項に抵触する可能性が低いとも言えるでしょう。

【団体信用生命保険とは】
住宅ローンの借主がローン返済途中で死亡又は高度障害になった場合、生命保険会社がローンの残高を弁済する保険。団信に加入することで、借主に万が一のことがあった場合、残された家族に債務が残ることを避けられる。

2.タイミングを決める上で押えておきたいポイント

家族のイメージ

家を建てるときに大事なポイントを「ベターなタイミングは35歳くらいまで」ということ以外に3つあげておきます。

2-1.「より低金利」を選ぶ

比較的スケジュールに余裕があるようでしたら、住宅ローンを組むときには金利が低いタイミングを選びたいところです。

金利が低いときに加入した方が、支払総額を抑えることができるからです。

家は数千万円するとても高額な買い物です。金利は完済するまでついてまわるもので、金利分だけの金額も決して安くはありません。

返済のうち金利分はタイミング次第で抑えることができます。抑えられる金利分まで多く負担しているとしたら、それは非常にもったいないことです。

例えば、3000万円の住宅ローンを30年間で返済するケースを、金利1.2%と1.3%で比較してみましょう。

金利 総返済額 金利分の金額
1.2% 3,574万円 574万円
1.3% 3,625万円 625万円

金利が0.1ポイント上がると、総返済額における金利分の金額には約51万円の差額が発生します。
金利1.2%のときを選ぶだけで、年間 約1万7千円を負担せずに済むのです。

1年間に1万7千円の水道光熱費を節約するとなると、それなりの努力や我慢が必要です。低金利のタイミングを選ぶだけでその金額分が浮くと考えれば、「金利」はあなどれないチェック項目と言えます。

もちろん、家を建てるタイミングは金利の動向で決められるわけではありませんので、あくまでも「可能であれば」ということですが、できるだけ低金利のときに住宅ローンを組めると有利です。

あるいは、各金融機関の金利を比較し、より低い金利の金融機関を選ぶ、というのが現実的な選択かもしれません。

2-2.ライフイベントを意識する

家を建てるタイミングを決めるにあたって、住宅ローン返済中や完済後の人生設計を踏まえて、無理のない返済プランを組めるようにしましょう。

なぜなら、人生のなかでお金がかかることは家の購入以外にもあるからです。

生活するためにお金がかかる時期を前もって把握しておけば、ローン返済に追われて生活がひっ迫するリスクを避けやすくなります。

家の購入以外にお金がかかる時期を事前に想定した上で、家を建てるタイミングを考えましょう。

主なライフイベントをシミュレーションして次のような表にまとめました。
この表を参考に

の時期=結婚・出産する
の時期=子供が進学する
Bー1の時期=複数の子供の進学が重なる

という3つの時期について、ポイントを説明します。

≪結婚・出産する≫Aの時期
結婚後、出産後は、収支が大きく変化することを大前提に考えましょう。結婚後は予想を超えて生活が大きく変わることが珍しくないからです。

結婚後は、例えばお互いの実家への帰省・旅行などの外出が増えたり、家具を買い揃えたりなど、まとまった出費が増える場合が多いです。

出産して子供ができると、妻が仕事量をセーブする、あるいは仕事を辞めるケースもあり、そうなるとそれまでの収入は見込めなくなります。

出産費、養育費もかかりますので、出費が膨らむのは必至です。

収支が落ち着くのを見計りたい場合は、この時期に家を建てることは避けた方がいいでしょう。

この時期よりも前に家を建てたい場合は、出費や減収を想定した住宅ローン返済プランを立てましょう。

その際には、今後の家族計画も見込んだ間取りを考えると、いざ家族が増えたというときに余計な増改築費をかけずに済みます。家族計画も念頭に置いた設計心掛けましょう。

≪子供が進学する≫Bの時期
子供の進学時期も出費が増えます。

理由は、子供が小学校、中学校、高校に進学する時期は、入学準備金や受験料、授業料などでお金がかかるからです。学校が私立になるとさらに出費は膨らみます。

≪複数の子供の進学が重なる≫B‐1の時期
子供が複数いて、それぞれの進学が同じ年に重なる場合、出費がさらに増すことを想定する必要があります。2人とも塾に行くなどなると、その金額は決して少なくは見積もれません。

子供の進学前後は出費が避けられない時期だと言うことを想定しておきましょう。進学後は、学校納付金、給食費、修学旅行など、細々とした出費も発生します。出費の多い時期にも余裕をもって住宅ローンを返済できるように、無理のない計画を立てましょう。
貯金や保険で計画的に貯蓄をしておく工夫も忘れないでください。

環境の変化もポイント

子供の成長には、出費が増す以外に、環境の変化という問題も出てきます。

進学すると今までとは違う場所で過ごすことになるので、生活環境は大きく変わります(B前後の時期)。

進学後に環境が変わることを考慮して、子供の生活が落ち着くまではあまり住環境を変えたくないという場合は、この時期に家を建てるのは避けましょう。

ただし、小学校入学前の子供は、就学前に通学学区に住むことで、小学校一年生からの生活に早く馴染めるという利点もあります。

進学後の新生活にスムーズに入ることを優先する場合は、進学前に家を建てる方が良いでしょう。

2-3.消費増税と東京オリンピックにこだわらない

①消費税増税

家を建てるのに消費税増税前の方が安いという判断は、時期尚早です。

まずひとつ誤解をしていただきたくないのは、消費税がかかるのは建物のみであって、土地購入代金には発生しません。

2019年10月に消費税が現状の8%から10%に上がると閣議決定されています(2018年10月15日)

「消費税率が上がる」ということだけを理由に増税前の購入を薦める情報が見受けられます。

ですが、税金がかかる部分は家だけだと考えて、消費税増税分を冷静に捉えましょう

家の価格2,500万円のケースを例に考えると、消費税は200万円(8%)から250万円(10%)、50万円増額します。

この50万円という額、例えば先ほど話した低金利のタイミングを選ぶことで相殺できる可能性もあります。また、住宅建築工事の契約時に50万円程度の値引きを交渉できる可能性も十分考えられます。

さらに政府が増税による景気(経済)の冷え込みを避けようと、様々な税制上の優遇措置(例えば固定資産税の減免や所得税の住宅ローン減税拡大など)を設ける可能性が大です。

消費税が数十万円余分にかかることだけを理由として焦って家を建て、金利や頭金などを見逃して家を建てた後に最終的には税金の差額以上の負担が発生した、となっては悔やまれます。

消費税増税は頭の片隅に、「場合によっては参考にしよう」という程度に置いて考えるようにしましょう。

②東京オリンピック

東京オリンピック後の景気後退だけを根拠にし、オリンピック後に住宅の価格、特に地価が下がることを期待するのはちょっと待ったです。

なぜなら、住宅や土地の価格が変動する要素はオリンピック開催以外にも様々な要素が複雑にからみあっていて、それらが総合的に判断されて決まるからです。

今後不動産価格が上がる要素の例

・オリンピック関連施設のインフラ整備による慢性的な人手不足で人件費が増となる
・オリンピック需要(観光など)による経済波及効果、物価上昇
・景気回復による金利上昇
など

不動産価格が下る要素の例
・商業ビル、住宅の供給過多による価格下落
・投資目的マンションの利益確定による売却増
など

こうした複数の要素が複雑に絡み合って、不動産価格というのは変動します。

この価格変動は株式相場の変動と同様、予測は難しく、先の動きを確約することは困難です。

しかもここであげた要素は一例であって、そのときの状況によって価格変動要素は変化します。

ですから、オリンピック開催だけを根拠に自分の家の価格の増減を判断するのは避けたほうがよいでしょう。

3.建てる前に知っておきたいお金の話

さらに家を建てるのにかかるお金は、建築工事費や土地購入費用だけではありません。

様々な費用がかかることを知らずに、いきなり支払い通知が手元に届いたときになって現金がない!といっても待ってもらえません。

事前に手続きをすれば控除等がある制度もありますので、あらかじめ知っておくと慌てずにすみます。

3-1.さまざまな税金

家を建てるときだけかかる税金、建てた後に継続してかかる税金があります。

①建てる時にだけかかる税金

◆印紙税
工事請負契約書など契約書に貼る収入印紙にかかる税金。契約金額に応じて異なる。

◆登録免許税
不動産の登記にかかる税金。建物の権利を証明するための登録。土地と建物それぞれの登記が必要。土地・建物それぞれにかかる。

◆不動産取得税
不動産の取得にかかる税金。土地・建物それぞれにかかる。住宅購入後半年後頃に納税通知が届くので、忘れずにお金を確保しておくこと。

◆消費税
建物価格にだけかかる。土地を購入する場合の土地代には消費税はかからないが、不動産業者の仲介手数料には課税される。

②建てた後に継続してかかる税金

◆固定資産税
土地と建物それぞれの所有者に課税される地方税。資産価値に応じて算出。

◆都市計画税
土地と建物それぞれの所有者に課税される。地方税の中の市町村民税。

支払直前になって戸惑わないように、こうした税金がかかることを前もって把握して準備しておきましょう。

固定資産税については▼こちらの記事もぜひ参考にしてみてください▼

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3-2. 控除制度・補助金制度

控除制度や補助金制度として、主なものは次の通りです。

適用される条件が細かく規定されていること、申請には期限があることなど、注意すべき点が多いので気をつけましょう。

◆住宅ローン減税(住まい給付金)
利用できる条件を満たしていれば、毎年末の住宅ローン残高又は住宅取得対価のうちの少ない方の金額の1%が、10年間、所得税の額から控除される。申請期限は、引き渡しを受けてから1年以内。
◆住宅取得等資金の非課税
親や祖父母などから住宅取得のための資金として贈与された場合、一定金額までは非課税になる(平成30年度中の契約締結で最高1200万円非課税)。贈与する者が直径尊属(実の父母・祖父母)であることなど、適用される条件が必要。
◆地域型住宅グリーン化補助金
木造新築住宅で、長期優良住宅、高度省エネ住宅などの条件を満たしている住宅に支給。
◆地域型住宅グリーン化補助金

木造新築住宅で、長期優良住宅、高度省エネ住宅などの条件を満たしている住宅に支給。

◆市町村補助金

自治体によって異なる。太陽光発電設備、長期優良住宅などに支給。地元の建設業者を利用することなどの適用条件がある。

◆ゼロエネ住宅補助金(ZEH支援事業)
創エネ、省エネをする住宅に対して支給。

ZEHについては▼こちらに詳しく解説しています▼是非御覧ください

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ほかに自治体ごとに設けている助成制度もあり、また上記の制度の内容が変更されることもあります。

家を建てる前に、各自治体のホームページ等で最新の情報を調べるようにしましょう。

ただし、注意したいのは、あなたが建てたい家の予算や仕様を優先させることです。

補助制度を優先しすぎて設計すると、予算以上の金額にもなりかねません。

希望する住宅が補助の対象になりそうであれば、補助金も念頭に置いた設計で見積もってみましょう。

4.まとめ

家を建てるタイミングはが遅くても35歳という理由は、

①住宅ローンを定年までに完済できる
②団体信用生命保険の審査に通りやすくなる
③年収に占める返済額の負担を抑えられる

の3つです。

年齢以外に、低金利やライフイベントについて考えることも大事だということも、ご理解いただけたと思います。

家を建てるタイミングを決めるとき、気にしたいポイントがいろいろあるということがご理解いただけたでしょうか?

この記事が、あなたにとってベストなタイミングを決めるためにお役に立てますことを願っています。

次にぜひお読みいただきたい記事です

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