10坪でも快適に暮らせる狭小住宅の間取りと快適に暮らす工夫や注意点

一戸建て住宅

「10坪の土地にマイホームを建てたい」

「マイホームを建てたいが、都市部なので土地代が高い」

何とか予算内に収めるために10坪程度の土地にマイホームを建てたいと思っているが、本当にそんなに狭い土地に満足できる家を建てられるのか?と悩んでいませんか?

狭い土地に住宅を建てている事例は多く、最近都市部では狭小住宅も一般的になってきました。そのため参考にできる間取りのバリエーションも豊富になってきています。

この記事では狭小住宅の実例写真や間取りを紹介するとともに、狭小住宅で快適に暮らすための工夫や注意点を紹介します。

ぜひ最後まで読んで、毎日家に帰るのが楽しみになるような、マイホームを建てていただければ幸いです。

1. 10坪前後の土地に建てられる狭小住宅の間取り例

10坪前後の土地に狭小住宅を建築する場合、居住スペースをより多く確保するために、3階建て住宅にするケースが多いです。

そこで、1章では3階建て狭小住宅の実際の写真や間取りを紹介します。

今回紹介する写真や間取りを参考に、マイホームのイメージを膨らませていただければ幸いです。

①【10坪/3階建て】の実例写真と間取り

実例1外観

「ガルバリウム鋼板」という腐食に強い金属板を家の屋根や外壁として使用された住宅です。

実例1平面図1階

1階にインナーガレージ(車を置くスペース)を設置し、狭小住宅であっても自宅に車庫を持っています。

実例1平面図2階

家族のコミュニケーションの場としてリビング(居間)、ダイニング(食事室)、キッチン(台所)を2階に集め、家族の集まる空間としています。

実例1平面図3階

3階に学習部屋やロフトを作ることで、子どもが落ち着いて勉強できたり、リラックスして眠れたりすることができます。

概要
本体価格帯 2,000万円~2,499万円
延床面積 94.39m2
敷地面積 56.62m2
参考:SUUMO

②【10坪/3階建て】の実例写真と間取り

実例1外観

外壁色はオフホワイト、目に優しく映る外観となっています。

実例2平面図1階

上り下りの負担が減るように、1階に風呂場、脱衣所、トイレ、寝室がまとめて設置されています。

実例2平面図2階

2階には家族全員が集まれるように、リビング、ダイニング、キッチンを配置しています。

実例2平面図3階

子供が集中して勉強できるように、物音がしない3階に学習スペースが作られています。

また吹き抜け部分があることにより、狭小住宅でも開放感がアップします。

概要
本体価格帯 2,000万円~2,499万円
延床面積 58.37m2
敷地面積 34.38m2
参考:SUUMO

③【11.9坪/3階建て】の実例写真と間取り

実例3外観

実例3平面図1階

玄関から廊下、居室まで直線でつながっており、居室の引き戸を開けておくことによって、開放感が演出できる作りとなっています。

実例3平面図2階

キッチンはハイカウンターと組み合わせてL 字型に配置し、収納スペースと作業スペースを十分に確保しています。

実例3平面図3階

南側の窓にはステンレス製花台を設置して布団を干せるよう工夫しています。

概要
本体価格帯 1,500万円~1,999万円
延床面積 70.37m2
敷地面積 39.63m2
参考:SUUMO

④【12坪/3階建て】の実例写真と間取り

実例4外観

ガルバリウムの外壁と玄関扉に使用した木のぬくもりが調和した外観となっており、外壁の色は周辺の街並みに合うように黒が選ばれています。

実例4平面図1階

トイレ、洗面、浴室がワンルームになっており、ホテルライクな高級感のある空間となっています。

実例4平面図2階

2階で家事のすべてが完結するように、効率的な家事動線を意識しての間取りとなっています。

実例4平面図3階

間仕切りを設けないことによって、広々とした空間となっています。洋室や書籍は趣味を楽しむなど、自由に使うことができます。

概要
本体価格帯 不明
延床面積 62.66m2
敷地面積 40.15m2
参考:SUUMO

⑤【14坪/3階建て】の実例写真と間取り

実例5外観

レンガ調とネイビーの張り分けが特徴的な外観となっています。

実例5平面図1階

狭小住宅でも来客を招けるように、ゲストルームを設けています。友人や両親が来ても、リラックスして過ごしてもらうことができます。

実例5平面図2階

2階LDKは段差を設けてリビングとダイニングキッチンを分離することで、メリハリのある空間となっています。

ダイニングキッチンの床を上げることで、キッチンの床下に収納スペースを設けることもできます。

実例5平面図3階

吹き抜け面や天井に窓を作ることで、廊下や居室が明るくなり、家全体の雰囲気をよくすることができます。

概要
本体価格帯 ~1,499万円
延床面積 88.40m2
敷地面積 不明
参考:SUUMO

2.狭小住宅を建てる際の注意点

注意!

狭小住宅で快適に暮らすためには、いくつか注意点があります。

狭い=暮らしにくい、と後悔しないためにも計画の段階でしっかり理解しておきましょう。

2-1.建設費が割高となりやすい

狭小住宅は建設費(坪単価)が割高になるケースが多いです。

理由は工事の難易度が関係しています。

・隣地と近いため、作業の足場が狭い
・重機が入らなかったり、使いづらかったりする
・常時交通整備員が必要になることもある

土地が狭いため、工事が難しくなったり、時間がかかったりと、広い土地に住宅を建設するよりも大変です。

人件費や機材などの料金が追加で加算されることもあり、建設費が割高となることがあります。

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2-2.敷地いっぱい自由に使えるわけではない

「自分の土地だから、自分の好きなように住宅を建てられる」というわけではありません。

土地には地域ごとに「建ぺい率」と「容積率」の2つの制限が設けられています。

建ぺい率: 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のこと
容積率:建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合のこと

建築面積:建築物の外壁、柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積
延べ面積:建築物の各階の床面積の合計

たとえば建ぺい率70%、容積率200%の地域で、10坪の土地に住宅を建てるとすると、建築面積は最大7坪(10坪×70%)、延べ面積は最大でも20坪(10坪×200%)となります。

建ぺい率や容積率はその土地の所在地の自治体の都市計画課で調べることができます。HPでも閲覧可能な自治体があります。

例:東京都千代田区の場合

土地を購入するときは確認しておくとよいでしょう。

2-3.住宅の強度が弱くなりやすい

狭小住宅はどうしても細長い住宅になりがちです。(縦にも横にも)そのため、耐震強度の確保に工夫が必要となることがあります。

予算が許す範囲で、耐震強度を高める対策をする必要があります。

2-4.収納スペース不足となりやすい

居住空間にゆとりがないので住戸内の壁を減らして開放感を出そうと工夫することが多くなりがちです。

しかし、壁を減らすとクローゼットや収納棚など、収納スペースが少なくなるデメリットがあります。

せっかく開放感のある家作りをしても、収納スペースが少なければ物が散乱し住戸内が余計に狭く感じてしまいます。

狭小住宅で収納スペースを確保するためには「壁面収納」「階段下収納」「小屋裏収納(ロフト」などを活用するとよいでしょう。

階段下収納

開放感を求めすぎて、収納スペース不足とならないように注意してください。

2-5.隣家との距離が近くなりやすい

日本で住宅を建てる場合、隣家との敷地境界線から距離を50cm以上、保つことが民法で規定されています。

建物を築造するには、境界線から五十センチメートル以上の距離を保たなければならない。

出典:民法234条第1項

どんなに土地が狭くても、原則として境界線から外壁まで50cm以上、離さなければいけないことを覚えておいてください。

また、隣家との距離が近いため騒音問題が起こりやすいです。

そのため「隣家からの音を遮断する」「自分の家から音を漏らさない」防音対策を心にとめておきましょう。

防音対策は専門家に相談を
防音対策は音の質、大きさ、方向、などによって対策方法が異なり、極端な例では対策したらかえって騒音が気になるようになった、ということも起こりえます。
防音遮音の対策は専門家に相談することを強くお勧めします

2-6.駐車場のあり・なしによって発生する問題がある

10坪の狭小地に駐車場付きの住宅を建てるとなった場合、さまざまな問題が発生します。

駐車スペースの分、居住空間を削らなければなりません

1階部分に「ビルトインガレージ」を希望する人も多いですが、ビルトインガレージは家の構造強度も下がりやすくなります。強度を上げるために補強対策にコストがかかり、土地代を節約した意味がなくなってしまうことも。

車を所有している方は、駐車スペース問題をどうするか、検討しておきましょう。

3.狭小住宅で快適に生活するための工夫

石造りの家

狭小住宅で快適に暮らすためには、狭い空間を少しでも広く見せるための工夫が必要となります。

開放感を出すための工夫をいくつか紹介しますので、窮屈な住宅にならないように工夫しましょう。

3-1.廊下を減らす

狭小住宅では、無駄な空間をいかに減らすかが大事になってきます。

無駄なスペースの1つに廊下があります。

本来、廊下の役割は部屋と部屋をつなげるためにありますが、狭小住宅は3階建てや4階建ても多く、「階段」が部屋と部屋をつなげる役割をしてくれます。

できるだけ廊下を減らせば、減らした分の面積を部屋に当てることができます。

ただし、ドアを開けていきなり階段では、安全性の問題がありますので、無理に廊下を削る必要はありません。

設計の段階で「減らせる廊下はないか」検討するようにしてください。

3-2.階段下や階段上のスペースを活用する

階段下や階段上も無駄な空間になりやすいです。

これらのスペースを収納スペースに当てることで、空間を有効活用することができます。

階段下収納

3-3地下室を設ける

住宅を建てるときには、容積率や建ぺい率を守らなければなりませんが、一定の基準で設けられた地下室は、容積率算定面積から除外されます。

空間を増やしたい方は、地下室の設置を検討しましょう。

住宅の容積率を算定する際の延べ面積から除外される地下室
1. 地階であること
2. 地盤面から地階の天井が1m以下であること
3. 住宅の用途に供されていること
4. 床面積の合計の1/3まで

3-4.ロフトや中庭を設ける

部屋の一部を2層にして、上部スペース(ロフト)を設けることで、寝室や収納などのスペースを増やすことができます。

また、入り口が狭く奥行きが長い細長な土地の場合、中庭を設けることで、明るさや風通しを確保することができる場合もあります。

4.土地と住宅の購入手順

土地と住宅の購入手順

土地と住宅の購入手順は、上記のようになります。

条件にもよりますが、土地の購入から引き渡しまでには概ね1ヶ月、住宅の建築工事の着工から引き渡しには4ヶ月〜6ヶ月程度の期間が必要です。

まとめ

10坪前後の土地に住宅を建てるとなると、3階建ての住宅を建てる家庭が多いです。

実際の写真や間取り例を参考に、あなたの家庭環境にあった間取りを見つけてください。

また狭小住宅で快適に生活するためには、狭さを感じなくさせる工夫が必要です。

・廊下を減らす
・階段下や階段上のスペースを活用する
・地下室を設ける
・私物を減らす
・ロフトや中庭を設ける

このような工夫をすることによって、開放感のある住宅を建てることができます。

今回の記事を参考に、理想的なマイホームを建設していただければ幸いです。

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